稀勢一蹴!白鵬1敗キープ 日馬止め逆転Vだ

[ 2012年9月23日 06:00 ]

稀勢の里をはたきこみで破った白鵬

大相撲秋場所14日目

(9月22日 両国国技館)
 日馬富士の勝利を東の土俵下で見守った白鵬は、闘志をたぎらせながら結びの土俵に上がった。視線の先には“天敵”稀勢の里。立ち合いの左張り手、右かち上げで出足を止めると、最後は攻め込んでのはたき込み。逆転優勝に望みをつないで引き揚げると「よく見ていき、はたきが決まった」と笑みを見せた。

 稀勢の里戦は、連勝記録を63で止められた一昨年九州場所以降6勝4敗。前回対戦の、名古屋場所14日目では2度もつっかけられ、仕切り線を越えてニラみつけるなど闘志をあらわにした。この日も制限時間前から、ねめあげるように視線を送り、緊張感に包まれた場内は大歓声と拍手でヒートアップ。それでも横綱には周囲を見渡す余裕があった。「花道を見るとカメラがいっぱいで。ここで負けたら優勝が決まるのかと。負けられない気持ちが強くなりました」。込み上げてくる感情を抑え、冷静に料理した。

 1差で追う展開で迎える千秋楽。日馬富士には、29年ぶりの全勝対決で敗れた名古屋場所の雪辱を果たさなければならない。3場所ぶりの賜杯を手にするには本割と決定戦で連勝が条件。だが「あと1日は全力でいきたい。2~3番取るつもりで頑張ります。数々の優勝の中に逆転もありますから」と自信をのぞかせた。今年春場所は、鶴竜を1差で追う形で迎えた千秋楽で逆転優勝。その実績が最後のひと踏ん張りで物を言うかもしれない。

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2012年9月23日のニュース