不敗の伝統途絶える 北津留「日本は置いていかれていると思う」

[ 2010年11月17日 11:50 ]

男子スプリント決勝 中国選手(手前)に敗れ、2位となった北津留翼

 【広州アジア大会 自転車】「爆発力なら負けない」と自負するスピードが通じなかった。1対1で駆け引きし、先着を争う男子スプリント。前回覇者の北津留は「ぶっちぎりで強い相手」と警戒していた張磊(中国)に連覇を阻まれた。この種目での日本不敗の伝統がついに途絶えた。

 1回目。後方から様子をうかがいながら、1周目の終盤で一気に仕掛けて逃げ切りを図ったが、ゴール直前で逆転された。勝負の2回目。63センチの太ももと背筋力225キロのパワーを武器にする走りがまた及ばなかった。
 前回のドーハ大会まで日本勢はこの種目で11大会全勝だった。25歳の競輪界トップ選手は「日本代表に恥じない走りを」と強い使命感があった。
 フランス人監督を招いて国策強化を進める中国の強さは本物だった。世界の壁に阻まれた北京五輪から2年。北津留は、雪辱を期した舞台でお家芸のプライドが打ち砕かれた。

 ▼北津留翼の話 無理でした。ちょっと1本目のミスが大きかった。同等の力だったら決まるパターン。中国がすごく強化していて日本は置いていかれていると思う(共同)

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2010年11月17日のニュース