名人寄せ!遼くん、ノーボギーで2位浮上

[ 2010年4月25日 06:00 ]

<つるやオープン・第2ラウンド>16番、チップインバーディーを決め、喜ぶ石川遼

 男子ゴルフツアーのつるやオープン第2日は24日、兵庫県川西市山の原ゴルフクラブ山の原コース(6770ヤード、パー71)で行われ、昨年の賞金王、石川遼(18=パナソニック)が5バーディー、ノーボギーの66で回り、36位から首位に4打差の2位に急浮上した。16番パー3で会心のチップインバーディーを奪うなど、後半は“ゾーン”に入って一気に4バーディーを稼いだ。石川と同じベストスコアの66で回った藤田寛之(40=葛城GC)が通算10アンダーで首位に立った。

 石川が転がるボールに右手人さし指を突きさすと、ボールはスライスラインに乗ってカップに沈んだ。次の瞬間、突きさした右手人さし指を加藤キャディーの方に向けて歓喜のパフォーマンス。拾い上げたボールは興奮のるつぼと化したギャラリーの中へと投げ込んだ。
 「イメージした点の半径20センチの円の中には落とせたと思う。神様がくれたチップイン。久しぶりに熱くなった。優勝争いも見えてくるのかなと思わせるバーディーでした」。3つスコアを伸ばして迎えた190ヤードの16番パー3。7Iで放った第1打はグリーン奥へ。残り15ヤード。左足上がりの傾斜から第1ラウンドで87・5%という驚異的なリカバリー率を後押ししたSWで放ったロブショットは会心のチップインバーディーとなった。
 前日以上にアプローチがさえた。15番パー5は残り20ヤードの第3打を50センチに寄せてこの日3つめのバーディー。劇的チップインの後の17番パー5は「心に波をたてないようにするのに必死だった」と冷静さを取り戻すことに専念。最終的にはグリーン左バンカーからの第3打を80センチに寄せて3連続バーディーを奪った。気温10・7度の寒さの中、中学時代に所属した陸上部の顧問からの「指先の体温を奪われると疲れやすい」という教えを思い出し、プレー中はカイロを手放さなかった。すべては冷静さのたまものだった。
 2位に浮上して迎える最終日。「一番上を目指してやるのみです」。パーオン率は前日の55・56%から72・22%に上昇。首位とは4打差だが「もっとバーディーが取れるんじゃないかというイメージはある」と言い切った。石川の中ではもう逆転Vへのシナリオができている。

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2010年4月25日のニュース