兄弟子の暴行3時間続いていた

[ 2008年2月10日 06:00 ]

 前時津風親方の山本順一容疑者が時太山(当時17、本名・斉藤俊=たかし=さん)の死亡前日、「何度謝っても信用できない」と説教し、合間に兄弟子が暴行するという繰り返しが約3時間続いていたことが9日、愛知県警捜査本部の調べや関係者の話で分かった。山本容疑者は調べに「ビール瓶で腹などを約10回小突き、1回は額を殴ったが、制裁ではない」と否認。兄弟子の1人は「親方は絶対の存在で逆らえなかった」と供述しているという。捜査本部は同日、傷害致死容疑で前親方ら4人を送検した。

 山本容疑者は昨年6月25日午後7時ごろ、夕食の席で、部屋から逃げた斉藤さんに「おまえのように根性のないやつは初めて」「頭を下げて“面倒見てほしい”と頼んできたお父さんがかわいそうだ」などと約30分間説教した後、ビール瓶で殴打。さらに兄弟子の伊塚雄一郎容疑者(25)らが木の棒を使って約30分間暴行した。部屋に連れ戻された斉藤さんは謝ったが、再び兄弟子が暴行。午後10時ごろまで繰り返されたという。

 また、翌26日午前のぶつかり稽古の際、伊塚容疑者が斉藤さんを金属バットで4、5回殴打していたことも判明。山本容疑者は逮捕前、関係者に「バットの暴行は1回だけですぐ止めた」との趣旨の発言をしていた。

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2008年2月10日のニュース