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Rソシエダード久保 レアルから決めた 2戦連発!古巣に“リベンジ”で来季CLまた前進

[ 2023年5月4日 05:10 ]

スペイン1部   レアル・ソシエダード2―0レアル・マドリード ( 2023年5月2日    スペイン・サンセバスチャン )

<Rソシエダ―ド・Rマドリード>後半、先制ゴールを決め、祝福される久保(左から3人目)(AP)
Photo By AP

 レアル・ソシエダードのMF久保建英(21)は2日、ホームのレアル・マドリード戦で自身初となる2戦連続ゴールを記録し、2―0の勝利に貢献した。欧州屈指の名門からリーグ戦で得点するのは日本人初の快挙で、居場所を確保できなかった古巣にリベンジ。来季欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権確保に大きく前進した。

 喜びを爆発させた。後半2分、パスミスに反応して左足で無人のゴールに先制点を流し込むと、久保が両膝から芝に滑り込む。両手を振り上げ、さらなる歓声と拍手を要求。強敵撃破の快勝に道を開き「(相手は)世界一のチームだと思う。僕の得点で勝ててうれしい」と喜びに浸った。

 スペイン1部と欧州CLでいずれも最多優勝を誇るRマドリードから日本人としてリーグ戦初ゴール。久保にとっては昨季まで在籍しながら分厚い選手層とEU外選手枠に阻まれて他クラブへの期限付き移籍を強いられ、公式戦出場を果たせなかった古巣でもある。

 そんな因縁の相手にスペイン4年目で自身初の2戦連続弾を決めて日本人の同国1部シーズン最多得点を8に更新。「今日のような難しいゲームで得点して勝利に貢献するのは選手としての理想像。これ以上ない結果になった」。2位Rマドリードを次節にもV逸確定という状況に追い込み、マルカ紙は「久保のリベンジ」と伝えた。

 ここまで公式戦39試合で8得点5アシストを記録する久保の成長を受け、Rマドリードが来季に向けて買い戻しに動く可能性も指摘されている。しかし、勢いが止まらないアタッカーは「来季も僕は100%チュリ・ウルディン(バスク語で白と青を意味するRソシエダードの愛称)のまま」と残留を誓った。

 心にあるのは飛躍を支えてくれた新天地から挑む欧州最高峰の舞台だ。「子供の頃からCLを見るためにテレビをつけ、テーマを聴いていたんだ」。そのための確実な手段が自身のゴールと勝利。ここまで得点した8試合が全て白星という“全勝神話”を誇る。久保は「つまり残り5試合で1点ずつ決めれば(5連勝で)チームはCLに出場できるということ。記録が続くか見てみよう」と笑った。

≪久保に聞く≫

 ――ゴールを振り返って。
 「味方のプレスのおかげでボールが出てきた。落ち着いて決めるだけだった」

 ――Rマドリードが相手。
 「少なくとも自分の名前がニュースに出る。マルカ(地元紙)に写真が載るから記念に新聞を買いに行こう」

 ――後半に先制するまでも主導権を握り、チームとして本当に完璧な試合だった。
 「残りのホーム戦の中では一番難しい相手との試合だった。こういう戦いをできれば、どんな相手とも勝負できることを改めて見せられた」

 ――久保選手個人もプレーしやすいように見える。凄く良い感覚では?
 「みんな信頼してくれている。監督もチームメートも、そして何よりもファンからも。ピッチ上でこれほど信頼されていると感じられるのはプロになって以来なかったと思う。うまくいくように自分自身も取り組んできたが、ファンが伝えてくれる信頼は10点満点」

 ≪得点&勝利も初≫スペインで最多優勝35回のRマドリードからリーグ戦で得点した日本人は久保が初めて。柴崎岳は鹿島時代の16年12月18日にクラブW杯決勝で2得点した。優勝26回のバルセロナには乾貴士がエイバル時代の17年5月21日に2得点。柴崎はヘタフェ時代の17年9月16日にスペイン1部初得点を記録。ただし、過去の例はいずれも試合に敗れ、スペインの2強相手に得点して勝ったのは久保が初。

 ▽久保とRマドリード 久保は昨夏にRマドリードからRソシエダードに移籍金650万ユーロ(約9億7000万円)で完全移籍。ただし、他クラブが久保獲得に乗り出した場合、5年間はRマドリードが同額の移籍金を提示すれば優先的に買い戻す権利を持つとされている。また、Rソシエダードが650万ユーロよりも高い移籍金で久保を放出した場合、Rマドリードは売却益の50%を得られる契約になっているという。

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