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ペレ氏死去 世界で最も親しまれたニックネームも本人は「嫌いだった」

[ 2022年12月30日 05:32 ]

ペレ氏(AP)
Photo By AP

 サッカーの元ブラジル代表で「王様」として世界中のファンに親しまれてきた往年の名選手ペレ氏が29日、サンパウロ市内の病院で死去した。82歳だった。

 昨年9月に大腸腫瘍の摘出手術を受け、定期的に化学療法を受けてきたが、11月29日に再入院。今月3日には地元メディアで化学療法を中止し「緩和ケア」に移行したと伝えられたが、家族や病院は否定していた。その一方で21日には病状が進行して腎臓や心臓の機能障害でケアが必要なため、クリスマスを病院で過ごすことが発表され、24日には家族が次々と見舞いのため姿を見せていた。

 ペレ氏の本名はエドソン・アランテス・ド・ナシメントで「ペレ」は世界で最も有名なニックネームだった。由来には諸説あり、幼い頃に「ビレ」というGKの名前を「ペレ」と言い間違えたため、もしくはうまく発音できずに「ペレ」と呼んだためなどというものがある。

 ただ、本人は06年1月にドイツのビルト紙にこの呼び名が嫌いだったと告白。「ペレ」という語感が「赤ちゃん言葉みたい」と指摘した一方、本名の「エドソン」を「(発明家の)エジソンみたい」と好んでいたという。しかし「級友が自分を怒らせようと“ペレ”と呼んだんだ。だから殴ってやったよ」とペレ氏。世界で最も親しまれたニックネームだったが、本人には複雑な思いもあったようだ。

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