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【森保Jの26人】相馬勇紀 エリート一家で培われた負けず嫌い

[ 2022年11月13日 04:50 ]

日本代表MF相馬勇紀
Photo By スポニチ

 テニスのエリート一家に生まれたMF相馬は、両親によって負けず嫌いに、そして伸びやかに、育てられた。母の靖子さんは高3で全国を制し、父の安紀さんは名門の桜田倶楽部に所属し松岡修造の練習相手も務めた。本格的にテニスを習わせるための下準備だったサッカーに、幼稚園時代からのめり込んだ。

 三菱養和調布と並行して通った布田SCでコーチを務めた安紀さんは「負けたら“もう一回やらせてくれ”というのが多かった」と振り返る。仕掛けて取られた後、人任せに見えた小5の時、安紀さんはA4判の紙を何枚もくっつけ「取られたら取り返せ」と大きく書いて勉強机の上に貼り付けた。そこから相馬はどんな場面でもボールを奪うようになった。

 そんな息子に輪をかけて負けず嫌いだったのが靖子さん。トランプでも肉の取り合いでも遠慮しなかった。「私の負けず嫌いのレベルより低いから、この子はダメと思っていたら、(周囲から)一般社会では凄く負けず嫌いだと聞いて、そうなんですか?って思いました」と懐かしむ。

 物おじもしなかった。臀部(でんぶ)を鍛えるトレーニングをしていた高1の終わりごろ、ナイキ社のイベントに長友が登場した。相馬は「おしり触らせてもらっていいですか?」と打診。先陣を切ってOKをもらうと周囲も触り出したという。10年近くたち、その長友と縦関係を組む可能性も高いW杯。出れば必ず気迫を注入する相馬が、台風の目となるかもしれない。(波多野 詩菜)

 ◇相馬 勇紀(そうま・ゆうき)1997年(平9)2月25日生まれ、東京都出身の25歳。小学校時代は布田SCと三菱養和調布SSに通った。三菱養和SC調布ジュニアユース、同SCユース、早大を経て19年に名古屋入り。同年夏に鹿島に期限付き移籍し、20年に復帰。東京五輪代表。国際Aマッチ7試合3得点。1メートル66、68キロ。利き足は右。

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2022年11月13日のニュース