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京都がドローでJ1残留 熊本出身のFW豊川が大きな1発 

[ 2022年11月13日 15:02 ]

J1参入プレーオフ決定戦   京都1―1熊本 ( 2022年11月13日    サンガS )

<J1参入プレーオフ決定戦 京都・熊本> 前半、先制点を決める京都・豊川(中央)(撮影・後藤 大輝)
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 午後2時57分。主審の笛が高らかに鳴ると、ピッチには残酷なまでのコントラストが浮かび上がった。地面にうつぶせる白と黒のユニホーム。歓喜に沸く紫の輪。来季J1のラスト1枠をつかみとったのは、京都だった。

 勝利に導いたのは、熊本出身のFW豊川雄太だった。前半39分、同じく熊本出身のMF松田天馬のパスを相手DFがエリア内で処理ミス。その一瞬を見逃さず、左足で流し込み先制点を奪った。「ここで戦うのは運命。受け身にならずガンガンいく」。大津高在学時は熊本も試合のチケットもぎりやボールパーソンを務めた。取材時には「熊本のこと聞かんといてよ。意識せんようにしているのに」とわらった。それほどまでに強い“熊本愛”を封印して、この1戦に賭けてきた。

 大一番での1発は、日々の努力の結晶でもあった。全体練習が終わったら、誰よりも遅くまで居残りシュート練習を敢行した。「何本打つとかじゃなくて気が済むまで打ちたいタイプ。“あのときやっておけば…”と悔いを残したくないんで」。シーズン中はわずか2得点に終わったが、サッカーと向き合い続けた結果が実った。

 京都から世界へ―を目標に、今季はJ1での土台作りのシーズンに定めた。熊本に同点に追いつかれてギリギリでの残留になったが、サンガスタジアム最多1万8207人の前で得た厳しい経験は来季以降の糧。来季はより高みを目指していく。

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2022年11月13日のニュース