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履正社が死闘制し2年ぶり4回目の全国へ 決勝ゴールの名願がベンチに向かった理由とは?

[ 2022年11月12日 19:53 ]

<履正社・興國>延長後半、決勝ゴールを決め喜ぶ履正社の名願(左は古田)(撮影・長嶋 久樹)
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 第101回全国高校サッカー選手権の大阪府決勝が12日、ヨドコウ桜スタジアムで開催され、延長戦で興國を下した履正社が全国への切符を手にした。

 「必要な時に走る、前からアグレッシブに行って相手のストロングを消す」と平野監督が語ったように序盤から前戦を中心に走りまくった。

 「必ずファーにボールが来ると信じていました」。歓喜の勝ち越し弾は川崎F入りが内定しているエース名願斗哉だ。延長後半8分、中鉢のクロスボールを頭で合わせて決めて見せた。

 ゴール後、大応援団が陣取ったバックスタンドに指を立てながら歓喜のダッシュを始めた名願だったが、途中でクルリと方向転換。撮影していたこちらは遠のく白地のユニホームに記された10の文字を追いかける羽目になってしまった。

 少々、気になったので試合後に本人を直撃。

 「メインスタンド側ならベンチの仲間と喜べるので」。ここまでは想定内、よく耳にするコメントだがそれだけではない。続きはこうだ。

 「スタンドの方に行ったんですけど、あ~ちょっと遠いなぁって。ベンチ側なら水も飲めるし、結構走っていたんで」。

アドレナリン出まくりの状況でこの冷静さ。これって普通なのだろうか?個人的には感心してしまったのだが…。

 最後の最後に持って行くスター性、鮮やかなドリブル突破に加えて冷静なサッカー脳。昨年、決勝で流した悔し涙が意味を持つ。

 「今年は名願イヤーにしたいですね」。こちらの質問に力強くうなずいた笑顔に選手権での活躍を思い描かずにはいられなくなってきた。
 

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