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甲府“歴史的快進撃”最後は激闘PK戦制し初の日本一!!J1勢下しての天皇杯制覇はJ2勢初の快挙

[ 2022年10月16日 16:48 ]

第102回天皇杯決勝   甲府1―1(PK5―4)広島 ( 2022年10月16日    日産ス )

<甲府・広島>天皇杯を制した甲府イレブン(撮影・小海途 良幹)
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 第102回天皇杯決勝は16日、日産スタジアムで行われ、初の決勝進出を決めたJ2甲府はJ1広島と激突。1―1のまま延長戦を含めた120分の死闘でも決着つかず。最後はPK戦を5―4で制し、悲願の日本一へと輝いた。J2勢の優勝は11年度のFC東京以来2度目。当時はJ2チーム同士の決勝だったため、J1勢を下しての優勝は大会史上初の快挙となった。

 天皇杯では準決勝で鹿島を下すなど、J1勢に4連勝し勢いに乗る甲府は前半26分に先制点。左CKのチャンスからキッカーのMF長谷川がショートコーナーを選択。味方からのリターンパスを受けとると、直接クロスを入れずDFラインの裏へ走り込んだMF荒木へスルーパス。荒木はゴールライン深い位置からマイナス方向へグラウンダーのクロスを入れると、ニアサイドに飛び込んだFW三平が合わせゴール。“計算”された流れるような華麗なセットプレーでリードを奪った。

 後半も積極的にプレスを仕掛け相手に主導権を渡さず。後半29分にはFWリラがクロスバー直撃の惜しいシュートを放つ場面もあった。しかし、運動量が落ちてきた後半35分に失点。FWエゼキエウに自陣右サイドを崩され、MF川村に豪快なシュートを決められ同点に追いつかれた。

 1―1のまま迎えた延長戦では防戦一方の苦しい展開。延長後半11分にはPKのピンチを迎えたがGK河田が鋭い反応でファインセーブ。チームの危機を救って最後まで勝ち越し点を与えなかった。

 延長戦でも決着つかず突入したPK戦では両チーム3人目まで成功。するとGK河田が、今度は同点ゴールを決められたMF川村のシュートを好セーブ。チームは4人が成功し、迎えた5人目に42歳のベテランDF山本がキッカーとして登場。延長後半にPKを献上した“汚名返上”とばかりに気合の入ったシュートをゴールネットに突き刺し、歓喜の雄叫びを上げた。

 これで札幌、鳥栖、福岡、鹿島に続きJ1勢に5連勝という“歴史的快進撃”により国内3大タイトル(J1リーグ、ルヴァン杯、天皇杯)のひとつをクラブ史上初めて獲得。過去にJ2優勝のタイトルはあるが、初の日本一への挑戦で山梨に悲願の“優勝杯”を持ち帰ることになった。

 ≪元日決勝から今年は秋開催≫これまで「元日の決勝」がサッカー界の風物詩となってきた同大会だが、11月20日から12月18日まで「W杯カタール大会」が行われることから今季は“秋のビッグマッチ”として開催。試合会場も国立競技場ではなく、今年は日産スタジアムで開催されることになった。

 なお、昨季も「元日の決勝」ではなく12月19日に国立競技場で開催。これは12月に日本で行なわれる予定だったFIFAクラブW杯が、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を受け日本での開催を断念。この影響により、空いた日程に天皇杯の試合が組み込まれた。

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