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ピクシー オシム氏追悼「うちひしがれている。彼は私のキャリアに深い刻印を残した」

[ 2022年5月3日 05:30 ]

イビチャ・オシム氏を悼む

セルビア代表・ストイコビッチ監督
Photo By スポニチ

 セルビア代表監督のドラガン・ストイコビッチ氏(57)が1日、オシム氏を悼んだ。セルビア協会の公式サイトで「うちひしがれている。彼は私のキャリアに深い刻印を残した。イタリアでのW杯で経験した全てが特別な思い出」と振り返った。

 オシム氏が率いた旧ユーゴスラビア代表で90年W杯イタリア大会に出場し、準々決勝に進出。マラドーナ擁するアルゼンチンにPK戦で敗戦も、4強目前まで迫り「知的で鋭い勘を持つ戦術家だったことは忘れることはないだろう」と語った。

 92年の欧州選手権では優勝候補に挙げられながら、旧ユーゴでは民族対立が激化した。故郷サラエボも戦火にさらされ、オシム氏は家族と離散して監督を退任。チームも国連による制裁で出場を禁じられた。平和への思いを強くしたオシム氏はボスニア・ヘルツェゴビナとして独立した母国のサッカー協会が民族対立の影響を受け、11年に国際大会参加を禁じられた際は正常化委員会の委員長として尽力。民族の壁を越え、人格者として誰からも一目置かれた存在感で正常化を実現した。

 ストイコビッチ氏が「旧ユーゴで最も重要なサッカー関係者」と表現した影響力はピッチ外にも及んでいた。

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2022年5月3日のニュース