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Jリーグの日常化へ最後の砦は「声出し」 村井チェアマンも本音漏れる「声を出したいですよね。私も」

[ 2021年10月30日 19:29 ]

ルヴァン杯決勝   名古屋2―0C大阪 ( 2021年10月30日    埼玉 )

<ルヴァン杯決勝 名古屋・C大阪>美しく彩られた名古屋のサポーター席(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 Jリーグの村井満チェアマンが30日、ルヴァン杯決勝後に取材対応した。この日は観客上限1万人に加え、政府の技術実証の一環としてワクチン接種や陰性証明保持者を対象とした1万席を設けて開催。コロナ下のJリーグ、リーグ杯では最多の1万7933人を迎え「入場から導線、応援すべてを拝見させてもらったが、油断することなくしっかり観戦マナーを守られた皆様に支えられて検証もうまくいった」と感謝した。

 昨年2月25日のリーグ戦の中断発表から1年8カ月。再開するまでの4カ月間はガイドラインの策定などに時間を要し、リーグ再開当初の応援スタイルは手拍子も禁止されていた。村井チェアマンは「改めて考えると、太鼓や手拍子からウイルスは出ないぞというところから少しずつ改善をしてきた」と、当時を振り返る。

 日常への一歩を踏み出したが、「声出し」ができて初めて日常に戻ったと言える。「本当に声を出したいですよね。私も」と、本音が漏れた村井チェアマンは続けて「得点の少ないサッカーで1点の叫びは心の中の叫びですから。これを封じているのは、サッカーの発展を伝えていく意味で相当な苦しい思いがある」と、サポーターの心情をおもんぱかった。

 それでも、村井チェアマンは「いきなりはできないが、オンサイト検査をやっているゾーンではもう声を出せるのではないかと。ステップ・バイ・ステップで専門家に提言しながら理解を仰いでいきたい。マスクをして間隔を取って、全員が陰性であることを確認している中で声は出せないかを考えていきたい」と、将来的な声出し応援の緩和を見据えた。

 「これ(声出し)が最後の大きな砦になると思う」。迫力ある応援を取り戻すためにも、最前線で尽力を続けていく。

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2021年10月30日のニュース