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名古屋DF中谷「面白みに欠けても、それが僕たち」 C大阪攻撃陣をシャットアウト

[ 2021年10月30日 20:25 ]

ルヴァン杯決勝   名古屋2―0C大阪 ( 2021年10月30日    埼玉 )

<ルヴァン杯決勝 名古屋・C大阪>写真に納まる名古屋・中谷(左)と前田(右)(撮影・西海健太郎)
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 主将マークを巻いたDF中谷進之介の言葉が、全てを物語っていた。「面白みに欠けたとしても、それが僕たち。築き上げてきたものを出せた」。今季J1新記録のリーグ19試合無失点。堅守をベースとした戦いは、手堅い試合になりがちなファイナルの舞台で真骨頂を発揮した。C大阪に決定機をほとんど作らせずに完封。縁の下の力持ちとして、クラブ初の同杯優勝に貢献した。

 前哨戦となった27日の天皇杯準々決勝C大阪戦。セットプレーなどで失点を重ね、0―3の大敗を喫した。試合後、フィッカデンティ監督からは「私の知り合いとは思われたくない!私と一緒にやっている選手じゃない」と厳しい言葉を掛けられた。「きょうに関してはファイナルという雰囲気が大きい。天皇杯うんぬんは関係なく“絶対に取るぞ”という気持ちだった」と言うが、2日間で自分たちの足元も見直した。

 背中を追い続けてきたレジェンドの言葉も響いた。柏時代にお世話になり、リーグやルヴァン杯優勝経験のあるMF大谷秀和からは試合前に「勝たなきゃ意味がないぞ」というLINEが届いた。「重みがある言葉だな」と中谷。先輩と同じ景色を見て「これがタイトルの味ですね…」と噛み締めた。

 18年途中に加入したものの18、19年と2年連続で残留争いをするなど、苦しい時間が長かった。今シーズン途中からは負傷したDF丸山祐市に変わって主将マークを巻くようになり、日本代表にも初選出された。そんな紆余曲折を経て辿り着いた自身初タイトル。「この味をもう何度でも味わいたい。続けたい。これを機に強くなるようにしたい」。勝者のメンタリティーを手に、来季はさらなる飛躍を目指す。

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2021年10月30日のニュース