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【独占手記】三菱重工浦和・塩越 練習環境整ったWEリーグのプロとして、探り探りでもできることがある

[ 2021年9月13日 06:10 ]

WEリーグ第1節   三菱重工浦和2―1日テレ東京V ( 2021年9月12日    味フィ西 )

<日テレ東京V・三菱重工浦和>後半43分、ゴールを決め喜ぶ三菱重工浦和・塩越(右)(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 日本初の女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」が12日、開幕した。各地で第1節の5試合が行われ、昨季なでしこリーグ女王の三菱重工浦和は、昨季皇后杯覇者の日テレ東京Vに2―1で逆転勝ち。1―1の後半43分に東京五輪代表MF塩越柚歩(23)が決勝弾を決めた。昨季までのアマチュアリーグから初のプロリーグとなり、新時代の一歩を力強く踏み出した。また、この日決勝ゴールの塩越が、スポニチ本紙に独占手記を寄せた。

 歴史に残る日。いろいろな人の思いを背負いながら、今日という日を迎えました。自分が思っていたよりも多くの方々が見てくれて、盛り上がりを感じて、いよいよ始まったんだなと実感が湧きました。記念すべき開幕戦で得点を取って、チームを勝たせることができてうれしいし、こういうプレーを続けていきたい。

 プロサッカー選手になり、一番変わったのが練習環境です。これまで、平日は午前8時半に出社して午後3時までデスクワーク。午後5時から練習のサイクルを約5年間、続けてきましたが、それが午前に練習して午後は体のケアや自分の時間に使える。よりサッカーに集中できる環境となったのが、一番の違いです。

 プロとして、昨季以上にレベルの高いリーグにならないといけないのは間違いないです。ただ、リーグの認知度を上げるために選手たちができることは絶対にある。例えば、SNSを使った集客は気軽にできるのではないかと、探り探り始めています。「試合を見に行ってみようかな」と、思ってもらえるきっかけづくりはできるはずです。

 東京五輪は無観客開催だったので、選手村が最も五輪を感じられる場所でした。海外選手もすぐそこの距離にいて、新鮮で楽しかった。でも、日本人選手に写真を撮ってもらうまでも、写真をお願いされるまでにも至らなかったです(苦笑い)。だからこそ、今度は写真をお願いされるように頑張らないといけない。

 小学6年生の作文で、将来の夢に「浦和レディースに入り、日本代表になる」と書いたのを覚えています。あの頃の夢はかなえられましたが、ここからがスタート。なでしこジャパンに定着し、これから世界と戦う選手になりたい。これから続くW杯や五輪で中心選手になるためにも、WEリーグで成長していきたい。(三菱重工浦和MF)

 ◇塩越 柚歩(しおこし・ゆずほ)1997年(平9)11月1日生まれ、埼玉県出身の23歳。浦和ユース出身でトップチーム6年目。16年U―20日本代表選出。昨季なでしこリーグで全18試合に出場。リーグ優勝に貢献しベストイレブンに選出。東京五輪では1次リーグ初戦のカナダ戦と第2戦英国戦の2試合に先発した。1メートル66、54キロ。利き足は右。

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2021年9月13日のニュース