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原口、ロシア大会再現弾だ 初戦黒星も第2戦から4戦連発で本大会へ「あの時の熱をよみがえらせる」

[ 2021年9月5日 05:30 ]

室内で練習する原口(手前)、久保(中)ら日本代表イレブン(C)JFA
Photo By 提供写真

 5年前の記憶が、ふつふつと日本代表MF・原口の脳裏によみがえる。「今でもあの日のことを覚えている。そこから、第2戦に向かっていく過程も。もう一度、自分自身もできると思っている」。前回16年の最終予選に続き、初戦に負けて迎える勝負の第2戦。5年前同様、チームの窮地を救う一発を狙う。

 「W杯でプレーしたい。そういう思いで突き動かされていたのが4、5年前」と振り返る原口は、前回大会の第2戦タイ戦で先制ゴール。続くイラク戦、オーストラリア戦、サウジアラビア戦で4戦連発し、チームを立て直して逆転で本大会へ導いた。「あの時の熱をよみがえらせる。それができなければ、試合に出ない方がいい」と言い切った。

 チームは3日にドーハ入り。防疫対策で全員の陰性確認まで約10時間、ホテルで待機を余儀なくされ、初日は予定していた屋外での練習はできなかった。現地は40度超えと酷暑問題も抱えるチームに、今度は左太腿の違和感を訴えていたMF南野の離脱も決まった。まさに三重苦が襲うが、原口は「何年もいろいろなことを経験してきている」と意に介さない。

 日本サッカー界にとって因縁の地でもあるが、93年の「ドーハの悲劇」以降、同地では8勝1分けと負けていない。原口は「尻に火が付いている状態なので。僕だけではなく全選手がW杯への思い、危機感を思い起こしてもう一度、熱く戦いたい」。悲劇は繰り返さない。5年前の再現弾で、重苦しいムードを振り払う。

 ▽W杯ロシア大会アジア最終予選第2戦 UAEとの初戦に敗れた日本は5日後の16年9月6日、敵地バンコクでタイと対戦した。日本は前半18分に酒井宏の右クロスを原口が頭で決めて先制し、後半30分には浅野が追加点。ハリルホジッチ監督が初戦ベンチから先発に抜てきした2人が得点し、2―0で勝利した。原口はここから予選4試合連続得点。日本は第2戦からの8試合を6勝2分けと巻き返し、グループ1位でW杯出場を決めた。

 ≪オナイウ追加招集≫日本サッカー協会は4日、アジア最終予選中国戦に臨む日本代表から離脱したMF南野に代わり、FWオナイウ阿道(25=トゥールーズ)を追加招集すると発表した。背番号は南野の10を引き継ぐ。

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2021年9月5日のニュース