Jリーグを目指す大学4年生「目の前が真っ暗に」 競技続行か就職活動か――究極の二択

[ 2020年5月26日 09:30 ]

 競技を続けるか、諦めて就職活動をするのか――。大学4年生は先の見えない不安の中、究極の二択を迫られている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、大学サッカー界も相次いで大会が中止。今年が勝負だった選手たちはまさに、人生の分岐点に立たされている。

 「目の前が真っ暗になりました」。そう電話口で話すのは、今年Jリーグの内定を目指す大学4年生だ。多くのスカウトが視察に訪れる今年3月のデンソーカップに続き、夏の総理大臣杯も中止が決まった。大学生にとっては最大のアピールの場が、未知の疫病によって奪われたのだ。

 Jリーグには、2種類の「入り口」がある。下部組織からの昇格と外部からの新卒採用だ。Jを目指す選手は公式戦の合間を縫って練習会に参加することが多いが、今年はそれもできない。社会人経由でJリーグ入りするのは稀で、現実的に大学が最後のJ入りのチャンスと捉えていた。

 進路決定が引っ張られることで“Jリーグ浪人”のリスクも無視できない。各地のリーグ戦の後期は例年、9月頃に開催されるが不透明な情勢。本気でJリーグを目指す選手が、もしもの保険で就職活動を行っているだろうか。大会開催ができなかった場合、路頭に迷う選手も出てくるはず。

 中には夢を諦めて就職活動にシフトする動きもある。せめて、選手のアピールの場があれば、納得して将来の決断をすることができるだろう。「いずれ再開する時は来る」と、電話口では前向きな声が聞こえてきた。ただ、その表情は読み取れない。(記者コラム・清藤 駿太)

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