日本スポーツ界初 札幌、全選手が年俸総額1億円の自主返納を申し入れ

[ 2020年4月6日 06:00 ]

年俸総額1億円の自主返納を申し入れた札幌の選手たち
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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でJリーグが公式戦を中断する中、札幌の全選手が、クラブに年俸総額約1億円の自主返納を申し入れたことが5日、分かった。選手の給与返上はスペインリーグの名門・バルセロナなど欧州ではすでに例があるが、日本ではサッカー界のみならずスポーツ界全体で初めて。野々村芳和社長(47)は、選手の行動に謝意を示した。

 愛する北海道とクラブを守りたい。そんな思いが選手を突き動かした。この日までに選手間で話し合いを重ね外国人を含めた全選手が合意。代表してGK菅野孝、MF宮沢主将、MF荒野の3人が、野々村社長に今季の給料や勝利給などのボーナスを含めた年俸総額約1億円の自主返納を申し入れた。

 選手の粋な行動に野々村社長は「北海道とかクラブのことを気にしてくれていることに感謝。ありがたい話なんだけど、今すぐにそれを始めようではなくて、クラブとしても何とか経営を立て直す努力をする中で、引き続き選手と話をしながら、お互いに危機を乗り越えられるようにしたい」と話した。

 新型コロナウイルスの影響でJリーグの公式戦再開は白紙の状態。仮に新型コロナウイルスが終息傾向となり、全日程を観客を入れた状態(収容率50%以下)で行えたとしてもクラブは約5億円の損失を想定している。チケット収入は年間約8億円で予算を組んでおり、スポンサー収入の減収なども起こり得ることを考えれば、無観客試合での開催や今季の公式戦自体行えないという最悪のシナリオの場合、損失は約10億円に膨れ上がる可能性がある。選手の給料などが含まれるクラブの今季の人件費を含む強化費は約18億円。約1億円の減俸申し入れはクラブを助ける大きな一歩となる。

 野々村社長はまず自らの給料カットの準備をすでに進めているという。「クラブをお互いに協力して守っていくことは必要で、この段階で思いを一つにできたことはうれしい。ミシャさん(監督)には伝えた。やるとなったらみんなでどこかのタイミングでやれれば」と選手の思いとクラブ経営の状況を受け止めつつ、慎重に進めていく。

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