×

U23黒星発進も…GK大迫、連勝突破へ半端ないメンタル「下向く暇はない」

[ 2020年1月11日 05:30 ]

U23アジア選手権1次リーグB組   日本1-2サウジアラビア ( 2020年1月9日    タイ・パトゥムタニ )

<日本・サウジアラビア>後半、PKを決められ勝ち越し点を許すGK大迫(撮影・篠原 岳夫)
Photo By スポニチ

 U―23アジア選手権に参加中のU―23日本代表は10日、12日の1次リーグ第2戦シリア戦に向けてバンコクで再始動した。前日の大会初戦、サウジアラビア戦は1―2で敗戦。後半3分に先制点を許した日本はMF食野(めしの)亮太郎(21)のゴールで一度は追いついたが、終盤にPKで失点した。まさかの東京五輪イヤー黒星スタートから、GK大迫敬介(20)が逆襲を誓った。この日、大迫ら先発11人とFW上田は宿舎で静養。それ以外の11人がグラウンドで調整した。

 反省しきりのメンバーとは対照的に、大迫は何度もシリア戦への切り替えを強調した。「下を向いている暇はない。次の試合は中2日。うまく切り替えながら課題を次につなげたい」。次戦から2連勝すれば1次リーグ突破は確実。かたや負ければ敗退が決定。沈んでいる場合ではない。

 初戦では“半端ない”セーブが光った。最大の見せ場は前半30分。DF陣が完全にかわされて打たれたMFガリーブの逆を突くシュートを「慌てずに最後までボールを見続けることができた」と左に横っ跳びしながら右手一本でかき出した。

 だが、最終盤に不必要な失点が待っていた。DF古賀のバックパスが大迫に出されたものと勘違いしたDF岡崎に合わず、抜け出した相手FWにボールを奪われた。VAR判定の末に岡崎が相手を倒したとしてPKとなり、決勝点を決められた。

 「きつい時間帯でしたし、チームとしても少しもたついた時間帯だった。ああいう終盤だからもっと締めないといけなかった」

 大迫は昨夏の南米選手権(ブラジル)でA代表デビュー。そこでベテランGK川島の姿に薫陶を受けた。「日本の選手も意識が高いと思うけど、それを上回る意識の高さ」。所属クラブで出番に恵まれなくとも、常に実戦を想定した練習をすることで急な出番でも好セーブを見せた先輩。「追い越さないといけない存在」と目に焼き付けた。この大会以降、固定されていなかった五輪世代の正GKに大迫が定着した。

 決勝まで最大6試合を18日間で戦う東京五輪本番と同様のスケジュール。シリア戦まで中2日と短い。森保監督が五輪メンバーに体力とともに求めるのは「タフに粘り強く戦うメンタル」。半端ない守護神が、全てにタフに、チームをけん引していく。

続きを表示

この記事のフォト

2020年1月11日のニュース