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日本選手史上初!中村敬斗 欧州移籍開幕デビューから2戦連発

[ 2019年8月12日 05:30 ]

オランダ1部   トウェンテ3-1フローニンゲン ( 2019年8月10日 )

フローニンゲン戦の後半、堂安(左)と競り合うトウェンテの中村
Photo By 共同

 トウェンテのU―20日本代表FW中村敬斗(19)が10日、フローニンゲン戦の後半10分に先制となる直接FKを決め、3―1の勝利に貢献した。日本から欧州主要リーグに移籍した選手の開幕デビューから2戦連発は史上初。フローニンゲンの日本代表MF堂安律(21)はフル出場し、後半39分に今季初得点、DF板倉滉(22)もフル出場した。

 相手GKは全く反応できなかった。0―0の後半10分、中村自身が相手MF堂安に倒され、獲得した直接FK。キッカーを譲る気はなかった。ゴール左寄り、得意の角度だ。短い助走から右足で縦回転をかけた。「イメージ通りでした」。低弾道ながら壁を越え、ワンバウンドしながらゴールに消えた。

 欧州に移籍した日本人選手の開幕デビューから2戦連発は史上初の快挙だ。G大阪から期限付き移籍し、7月28日に19歳の誕生日を迎えたばかり。「PSVは強豪と言われている。フローニンゲンは(堂安)律君もいて強いイメージはあった」と無邪気に笑うが、その右足でトウェンテに今季初勝利をもたらし、最高のスタートを切った。

 開幕戦では強豪PSVアイントホーフェン戦で得意のドリブルから豪快なシュートを突き刺した。「対人がえげつない」と球際の激しさに戸惑いはあるが、それこそ望んでいたものだ。FKキッカーを譲らない“負けん気”も欧州向き。地元メディアは「今日も正確だった」。新天地で快進撃を見せる19歳を称えた。

 目標は、オランダ経由での20年東京五輪。中村は「海外リーグで2桁得点、2桁アシストすれば招集されると思う」と話す。10代の星は久保建英(Rマドリード)だけではない。中村が上々のスタートを切った。

 ◆中村 敬斗(なかむら・けいと)2000年(平12)7月28日生まれ、千葉県出身の19歳。三菱養和SCから18年にG大阪へ。J1通算24戦1得点。7月に21年6月までの2年契約でトウェンテに期限付き移籍。年代別代表の常連でU―17、20W杯に出場。U―17W杯のホンジュラス戦ではハットトリックも達成。1メートル80、75キロ。右利き。

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