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ハリルジャパン あと1勝でW杯切符も…難しい残り2戦

[ 2017年6月15日 05:30 ]

帰国したハリルホジッチ監督(中央手前)ら日本代表イレブン
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 ロシアW杯出場に王手をかけたバヒド・ハリルホジッチ監督(65)率いる日本代表に、最後の試練が訪れる。8月31日にホームで対戦するオーストラリアには過去のW杯予選で勝ったことがなく、9月5日のサウジアラビア戦は過酷な環境のアウェーで行われる。残り2試合で6大会連続となるW杯切符をつかめるか。チームは14日、羽田空港に帰国した。 W杯アジア最終予選

 イラク戦後、ハリルホジッチ監督は会見で「少しショックを受けている」と憔悴(しょうすい)しきっていた。W杯王手。次戦のオーストラリアに勝てば良い。シンプルな星取勘定だが、その難しさを感じ取っているかのようだった。

 オーストラリアとは過去8勝9分け6敗。ただW杯予選に限れば5分け2敗と一度も勝っていない。昨年10月11日に対戦した際は1―1。本田を1トップで起用する奇策で臨み辛うじて勝ち点1を拾った。「アジアで最も強いチーム。しっかりオーガナイズ(組織)されクオリティーもある」と指揮官が最も警戒する国だ。

 オーストラリア戦でW杯切符を手中にできなければ、さらに苦しい戦いが待っている。最終予選ラストマッチのアウェー、サウジアラビア戦はオーストラリア戦から中4日での開催。しかもサウジアラビアはUAE戦を8月29日に行うため、日本より2日間も日程に余裕がある。平均気温は37度で、湿度は70%を超える。イラク戦が行われたテヘラン以上の過酷な環境が想定され、準備期間も短い。ホームで迎え撃つオーストラリア戦に負ければ、サウジアラビア戦を残して指揮官の電撃解任の可能性も十分にある。

 イラク戦直後は采配に疑問符をつけた日本協会の田嶋会長は経由地ドバイでハリルホジッチ監督と直近の2試合について会談。帰国した羽田空港では「(現時点で監督を)代えることのメリットはない。最後、重要なことは技術委員会が決めることだが、私は(交代は)考えていない」と明言した。ただ負傷者が続出したイラク戦は指揮官のマネジメント能力の稚拙さが勝利を逃す一因にもなった。オーストラリア、サウジアラビアとの2試合で同じ失敗は許されない。

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2017年6月15日のニュース