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23歳田口“シャビ流”2アシスト!初の代表合宿で生き残り狙う

[ 2014年10月6日 05:30 ]

<神戸・名古屋>後半、ゴール前にスルーパスを出す田口(右)

J1第27節 名古屋3―1神戸

(10月5日 ノエスタ)
 日本代表に初選出された名古屋のMF田口泰士(23)が5日の神戸戦で2アシストをマークした。正確なキックで3―1の勝利に貢献し、自身を追加招集したハビエル・アギーレ監督(55)にアピールした。一方、同じく代表初選出の鹿島DF昌子源(21)は痛めていた右太腿裏の状態が悪化し、辞退が決定した。日本代表合宿は6日にスタートする。
【試合結果 J1順位表 日本代表メンバー】

 アギーレジャパンに初選出された田口が2アシストで逆転勝ちに貢献した。1点を追う前半21分に右CKでキッカーを務め、川又の頭にピタリと合わせて同点弾を演出。前半ロスタイムの46分には右サイドから左足でクロスを上げ、永井の勝ち越しゴールをお膳立てし、「狙っていたとおり」と胸をなで下ろした。

 驚きの知らせが届いたのは前日4日だった。左足首痛で日本代表を辞退した吉田(サウサンプトン)に代わる追加招集。「正直、違った気持ちというか、いつも通りの気持ちではなかった。みんなに見られているというか…。試合前に緊張しているなと」。初めて日の丸を背負う重圧。練習でも緊張の色を隠せず、平常心で試合に臨むことは難しい状態だった。

 それでも、一度ピッチに立てば気持ちの揺れを感じさせなかった。普段はダブルボランチの一角だが、この日のポジションは1ボランチのダニルソンの前。攻守のバランスを取りながら“和製シャビ”とも言われる正確なパスさばきで攻撃にリズムを与え、相手パスを読んだインターセプトで速攻の起点にもなった。「ここ数試合、自分のやりたいこととチームのやりたいことを整理してプレーできている。きょうは一つ前のポジションでしたが、本来攻撃的なセンスはある。アシストに絡むのも当然」。数々の攻撃的選手を育ててきた西野監督の評価も高い。

 6日からの合宿初参加を前に、この日は代表でチームメートとなる神戸の森岡からあいさつされた。学年では1つ上ながら代表では“後輩”となるだけに「助かりました」と安どの笑みを浮かべた。少しだけ気分も楽になった23歳が、サプライズ追加招集からの生き残りを狙う。

 ◆田口 泰士(たぐち・たいし)1991年(平3)3月16日、沖縄県生まれの23歳。小禄中から流通経大柏高(千葉)に進み、2年時に全日本ユース選手権と全国高校選手権の優勝に貢献。09年に名古屋入りし同年5月2日のJ1第9節京都戦でプロデビュー。J通算77試合3得点。U―15、18、19日本代表。1メートル74、65キロ。利き足は右。

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2014年10月6日のニュース