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V戦線残った!G大阪 リンス劇的V弾で8年ぶり6連勝

[ 2014年10月6日 05:30 ]

<鹿島・G大阪>後半ロスタイム、G大阪のリンス(中央)は決勝ゴールを決め喜ぶ

J1第27節 G大坂3―2鹿島

(10月5日 カシマ)
 劇的な幕切れでV戦線に生き残った。J1第27節は各地で9試合があり、敵地に乗り込んだG大阪は鹿島に2度のリードを許しながらも、FWリンス(27)の終了間際の決勝弾で3―2の勝利。前節の鳥栖戦に続く逆転劇で、8年ぶりの6連勝を飾り、2位に浮上した。

 逆転優勝の予感すら漂う劇的な勝利だった。G大阪が鹿島を逆転で下して、06年以来8年ぶりの6連勝。首位・浦和と勝ち点7差の2位に浮上した。

 流れを変えたのは、やはりエースだった。1点ビハインドの後半26分、FW宇佐美が左サイドで相手DF2人を抜いて、高速クロス。待ち構えたFWパトリックが右足で決めた。チームに勢いを呼ぶスーパーアシスト。「突破するには個の力しかないと思った。パトは見えてなかったけど、ストライカーなら中にいてくれよと思って蹴った。あそこで一気に流れが来たかな」とうなずいた。

 日本代表・アギーレ監督の視察に、期するものがあった。自らも含めて2回連続でチームからは選出なし。「良い順位にいるのにゼロは悔しい。僕もそうですけど、みんな入りたいと思っている。(代表3人の鹿島に)負けていないと思っているし、技量も絶対にある。結果で示したい気持ちがあった」。代表指揮官を見返す白星に「結果も出たし、ベストかなと思います」と胸を張った。

 白熱の上位対決を仕上げたのは、途中出場のFWリンスだった。終了間際の後半48分、MF遠藤の浮き球を胸でトラップしてから相手DFを交わし、右足でV弾。大阪でテレビ観戦したアナクラウディア夫人(27)へ向けて、両手でハートマークを作るパフォーマンスで喜びを爆発させた。

 大きな期待を背負って今季から加わったブラジル人アタッカーも、ここまで先発出場5試合、4得点と満足な活躍はできなかった。夏にはFWパトリックが加入。ゴールを量産する新助っ人に刺激を受けながら、出場機会が限られる中で練習から手を抜くことはなかった。「普段からチームに貢献することだけを考えて一生懸命やっている。全員で勝ち取った勝利」。謙虚で真面目な背番号9は満面の笑みを浮かべた。

 18日の次節は川崎F戦が待つ。宇佐美は「タイトルへの思いは強いし、次も大事な試合。僕らは勝ち続けて、上が転ぶのを待ちたい」と力をこめた。11月22日、浦和との直接対決まで、負けなしでいく。

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2014年10月6日のニュース