あの頃は50人　なでしこ再始動！沢ら見たさにファン879人！

＜なでしこジャパン・練習＞練習後、大勢のサポーターにサインする沢

　なでしこジャパンが１７日、東京・西が丘でロンドン五輪アジア最終予選（９月、中国・済南）に向けた代表合宿をスタートさせた。

　女子Ｗ杯優勝からちょうど１カ月後の再始動となったが、一般公開された練習には８７９人の観衆が熱視線を送る相変わらずのフィーバーぶり。ＭＦ沢穂希主将（３２）は五輪出場権、そして金メダルの獲得を誓った。チームは１８日に国民栄誉賞授賞式に臨み、１９日には東京・国立競技場でなでしこリーグ選抜との慈善試合を行う。

　練習を終えた沢の顔から笑顔が消えたのは、来月に迫ったロンドン五輪アジア最終予選について聞かれた時だった。女子Ｗ杯でＭＶＰと得点王を獲得し、世界の頂点に立った主将も、それが厳しい戦いの連続であることは十分理解していた。

　「勝たないといけない。（五輪出場枠は）２枠の厳しい条件だけど勝ち取って、金メダルを目指したい」

　９月１日のタイ戦を皮切りに、韓国、オーストラリア、北朝鮮、中国との戦いが続く。それでも、世界王者のプライドとして、五輪出場、そしてその先の目標である金メダルを狙いにいくことを高らかに宣言してみせた。

　もちろん、大きな力が後押ししてくれていることも実感している。Ｗ杯優勝から１カ月が経過しても衰えない“なでしこフィーバー”がそれだ。前日に一般公開されることが発表されたばかり。しかも猛暑の平日にもかかわらず、合宿初日の西が丘には子供連れを中心に８７９人もの観衆が押し寄せた。Ｗ杯ドイツ大会前の新居浜合宿で観衆が５０人程度だったことがまるでうそのような盛り上がりで、練習後は「沢さ～ん！」「川澄さ～ん！」と黄色い声があちこちで飛び交った。