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ケガ再発防止へ“チーム闘莉王”結成

[ 2009年2月2日 06:00 ]

シュート練習で軽快な動きを見せた田中マルクス闘莉王

 日本代表は1日、フィンランド戦(4日、国立)、W杯アジア最終予選のオーストラリア戦(11日、横浜国際)に向けた合宿を千葉県内でスタートさせた。左ひざ半月板損傷後、初招集のDF田中マルクス闘莉王(27)は初日からすべての練習メニューを消化。岡田ジャパンに欠かせない闘将の故障再発を防止するため、今後は日本代表と浦和のスタッフが特別チームを編成しバックアップしていくことになる。

【日本代表メンバー


 最初のシュート練習は左足で決めた。昨年12月、内視鏡手術を受けた左ひざ半月板損傷の影響を感じさせず、周囲の不安も霧散させた。「もう問題ない。多少パスの距離感とかフィーリングの戻ってない部分もあるけど、残りの時間を有意義に使いたい。(代表の)力になりたい気持ちがわいてきた。寒い日が続いてるし、熱い試合を見せるよ」。闘莉王の言葉がそのまま“全快宣言”だった。

 闘莉王の復帰に伴い、水面下では特別チーム“チーム闘莉王”の編成が推し進められている。浦和幹部によれば、闘莉王の練習メニューに関しては日本代表、浦和の医療スタッフ相互が逐一、報告しあう方針で、その項目は筋力の数値、心拍数など細部にわたる。さらに、フィンケ監督と岡田監督による電話でのホットラインも開通する見通し。日本代表、浦和が連携して闘莉王の左ひざを徹底管理していくことになる。

 2・11オーストラリア戦を控え、最も怖いのが故障再発。この日の岡田監督も「リバウンドは必ず出るはず。対人(プレー)も含め闘莉王は少しずつ上げていった方がいい」と慎重だった。昨年9月のバーレーン戦で、故障明けの田中達をいきなりフル出場させ、右太腿の古傷を再発させた苦い過去がある。同じ過ちを繰り返さないために出した答えが“チーム闘莉王”の結成だった。

 「一番大事なのはオーストラリア戦。2カ月も試合をしてないからね。フィンランド戦は試合勘を戻すためにもいい機会」。すでに闘莉王の頭の中には復活の青写真が描かれている。パソコンの不調で見逃した28日のバーレーン戦のDVDも入手し、研究材料にするという。高さと強さを兼ね備えた相手を倒すために闘将の存在は不可欠。“チーム闘莉王”が機能することが、岡田ジャパンの勝利につながる。

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2009年2月2日のニュース