Ｖ宣言なし…浦和控えめな新体制発表

新体制発表を行った浦和（左からナイチェル・コーチ、タンコ・コーチ、藤口光紀社長、フィンケ監督、モラス・コーチ）

　浦和は１０日、さいたま市内のクラブハウスで今季の指導体制を発表した。ここ数年は全タイトルを狙う姿勢を前面に押し出してきたが、今回は「Ｖ宣言」はなし。藤口社長が「昨季はタイトルを獲りたいと焦り過ぎた。長い目で見てしっかりとしたレッズスタイルを構築することが大事」と話せば、２年契約を結ぶフィンケ監督も「シーズン前にタイトルの話はしたくない」と強気な発言をすることはなかった。

　昨季までは資金力を生かして大型補強を繰り返してきたが、今オフは現時点で他クラブからの補強はなし。指揮官は「基本的には今のメンバーでシーズンを始めたい。できる限り若手にチャンスを与える」との方針を示した。監督を含めたコーチ陣はクラブ史上最多の７人。目先のタイトルに執着するのではなく土台づくりに重点を置くシーズンとなるが、ビッグクラブとしては何とも寂しい新体制発表となった。