JKAシステム障害で全場中止…松戸、函館、玉野は5日初日へ

[ 2019年10月4日 05:30 ]

松戸競輪場の正門に出された中止の看板
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 3日と4日は全国の競輪場で開催中止――。3日、JKAシステムの障害により千葉競輪開設70周年記念G3「滝澤正光杯in松戸」初日をはじめ、西武園、豊橋、別府、伊東温泉(ミッドナイト)小倉(同)の6競輪場の全レースを中止した。なお、システムの復旧が遅れたため、4日に開催を予定していた函館、玉野、富山、武雄は初日が5日に順延となる。千葉記念は5日を初日として順延を予定している。JKAによると2日間にわたり大きな影響が出るのは初めて。

 システム障害の第一報が入ったのは午前7時20分。JKAによると、オッズデータの提供、競走成績、番組編成などの入力処理ができなくなり、出走表の確定もできない状況になったという。

 JKAシステムから千葉競輪場統制室、日本写真判定と連絡が伝わり、千葉市とJKAの協議の結果、午前9時に開催中止が正式に決定した。最寄り駅の北松戸では改札で開催が中止になった旨がアナウンスされ競輪場に向かうファンはいなかったが、車で競輪場を訪れたファンの中には閉鎖された駐車場の門で中止を知らされ、引き返す姿が見られた。

 その後、同9時20分、JKAから選手代表に中止順延の説明が行われた。バンクでの指定練習中に呼ばれたという日本競輪選手会・千葉支部の中村浩士支部長は「千葉市側からは開催ができなくなって申し訳ないと謝罪があった。年1回の記念。初日の開催を楽しみにしていたファンは残念な気持ちになったと思うし、遠方から来たお客さんは大変だったと思う。こういうことが起きないようにしていかないと」と語った。

 今シリーズに出場している選手の中にはG1・寛仁親王牌(11~14日・前橋)に出場を予定している選手も多い。元々G1まで中3日と詰まっての日程だったのが1日順延したことで、さらに詰まってしまうことになる。

 その後、システムの復旧を巡り情報が錯綜(さくそう)したが、午後7時すぎに4日の開催中止が決定。3、4日の2日間、競輪開催中止という事態となった。なお千葉競輪開設記念は3日時点では2日間の順延予定だが、直後に寛仁親王牌を控えていることもあり、4日に開催日程が決定する。

 ▼JKA・笹部俊雄会長 この度のシステム障害により、お客さま並びに関係者の皆さまには多大なるご迷惑をおかけしましたことを心より深くおわび申し上げます。現在復旧に向けて全力で対応しております。今回の障害の原因を究明し、今後このような事態が発生することがないよう、業界を挙げて再発防止に努めてまいりますので、引き続き競輪への変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

 ≪過去10年に3回発生≫競輪のシステム障害は過去10年に3回発生している。11年12月7日は、立川など全国14カ所の競輪場で払戻金が表示できなくなり相次いでレースを打ち切り、松山初日が中止になる大規模なトラブルだった。12年11月の豊橋2日目、15年8月の前橋2日目はレース実施前に中止順延となった。

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