【フローラS】ウィクトーリア鼻差V!母子G1制覇へ期待

[ 2019年4月22日 05:30 ]

<フローラS>戸崎圭太騎手の乗るウィクトーリア(手前)はハナ差で岩田康誠騎手のシャドウディーヴァ(右奥)をおさえて1着となる(撮影・西川祐介)
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 オークストライアル「第54回フローラS」が21日に東京競馬場で行われ、3番人気ウィクトーリアが鼻差の接戦を制して重賞初制覇。鞍上の戸崎圭太(38)は、現役12人目となるJRA重賞50勝を飾った。2着シャドウディーヴァまでがオークス(5月19日、東京)の優先出走権を獲得した。京都で行われた「第50回マイラーズC」はダノンプレミアムが断然の1番人気に応えて快勝。安田記念(6月2日、東京)へ弾みをつけた。

 想定外の展開も、ウィクトーリアの馬上で戸崎一人だけが冷静だった。「作戦は逃げだったが、スタートで遅れてしまって…」と振り返った戸崎。タイミングが合わず、隣の馬と接触して後方に置かれる形。直線に向いても先行する馬群に阻まれ行き場がない。それでも焦らず進路を探り、残り200メートルで馬群の切れ目から外へ。一気に追い出すと強烈な伸び脚。最後は離れた最内を抜け出したシャドウディーヴァを鼻差で捉えた。

 「最後は素晴らしい脚を使った」。これがJRA重賞50勝目。「勝つことは本当に難しいので、うれしい数字。いい馬に乗せてもらったおかげ」と初コンビの相棒を称えた。

 一方、小島師はスタートで頭を抱えていた。「出遅れた瞬間、駄目だと思った。これまでも逃げてしか結果が出ていない。無事に帰ってきてくれれば」。思いとは裏腹に、隠し持っていた切れ味を存分に発揮しての差し切りV。「直線でも正直、3着があればと思って見ていた。ジョッキーが臨機応変にうまく乗ってくれた。馬も僕が思っている以上に良くなっていたということ」。これぞケガの功名。「今後のレースでの幅が広がった」と喜んだ。

 母は08年秋華賞を制したブラックエンブレム。オークスでは4着と涙をのんだ。母も手掛けた師は「この子も同じで、本当によくなるのは秋以降。使った後にガタッとくる馬なので無理はしたくない」。慎重に言葉を選んだ上で、母の雪辱が懸かる舞台への思いを口にした。「せっかく権利を獲ったのだから前向きに考えたい。オーナーと相談し、あくまで馬の状態次第だが…」

 厩舎に初重賞(フラワーC)、初G1をもたらした母。兄姉5頭も全て師が管理するゆかりの血統馬だ。「管理馬はみんな同じようにと思っているが、やはりこの血統は勝った時の喜びが違う」。表彰式に向かう際の戸崎とのやりとりを明かして、こう締めくくった。「圭太に“距離は持たないだろ”と言ったら“僕が持たせます”と。“持たない”と言ってくれれば諦めたのに。そう言われたら次を考えなきゃね」。失敗から新たな武器を手に入れたウィクトーリア。母子G1制覇の夢へ、大きく近づいた。

 ◆ウィクトーリア 父ヴィクトワールピサ、母ブラックエンブレム(母の父ウォーエンブレム) 生まれ・6年3月27日、牝3歳 馬主・(有)シルクレーシング 生産者・北海道安平町のノー ザンファーム 戦績・5戦3勝(重賞初勝利)総獲得賞金…6847万4000円

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