【阪神SJ】オジュウ、やっぱり強かった!障害で10連勝

[ 2019年3月10日 05:30 ]

最終飛越で失敗しそうになるも突き放し勝利するオジュウチョウサン(右)(撮影・亀井 直樹)
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 J・G2「阪神スプリングジャンプ」は9日、阪神競馬場8Rで行われ、障害復帰した“二刀流ジャンパー”オジュウチョウサン(牡8=和田正)が好位から楽に押し切り、単勝1・1倍の断然1番人気に応えた。これで障害重賞10連勝となり、歴代1位の自身の記録を再び更新した。また、障害競走賞金5億7450万円も自身の記録を超えた。

05 これが絶対王者の走りだ。残り800メートルすぎ。オジュウチョウサンは先頭にいたタイセイドリームに並び掛けると、持ったままの手応えでスタンド前の芝コースへ。最終障害をクリアすれば、ゴールは目前。しかし、飛越が低くなり、前傾姿勢になった。周囲をヒヤッとさせたものの、しっかりと持ち直して押し切りV。鞍上・石神は安どの表情を浮かべた。

 「思った通りの競馬はできた。タイセイと併走している時も“負けない”という手応え。飛越はちょっとミスする箇所もあり、最終(障害)もヒヤッとしたが、あの馬の体幹の強さ、柔軟性のおかげで転ばずに済んだ」

 昨年7月以降は平地に挑戦し、条件戦を2連勝後に暮れのグランプリ有馬記念(9着)にも参戦。二刀流ホースとして注目を集めた。鞍上とは、昨春の中山グランドジャンプ以来のコンビ復活で、11カ月ぶりの障害復帰戦を見事、勝利に導いた。「平地を使っていても、変わらないのがいいところ。普段から僕を振り落とそうとするし、返し馬でも落とされそうになった。8歳でも元気いっぱいです」と苦笑い。「僕自身パドックからまたがって、ゲートを切るまでワクワクしていた」。久々に相棒とのレースを楽しんだ。

 今後は「天皇賞・春」(4月28日、京都)で再び、平地G1に挑戦するプランもある。和田正師は「(賞金的に)出られるか分からないし、状態も見てから決めたい」と慎重ながらも、その可能性を示唆。除外対象となれば、4連覇が懸かる中山グランドジャンプ(同13日、中山)に向かう方針だ。いずれの路線に進むにしても、“二刀流”オジュウチョウサンが19年も競馬界を盛り上げる。

 ◆オジュウチョウサン 父ステイゴールド 母シャドウシルエット(母の父シンボリクリスエス)牡8歳 美浦・和田正厩舎所属 馬主・(株)チョウサン 生産者・北海道平取町坂東牧場 戦績26戦15勝(うち障害21戦13勝)総獲得賞金6億42万円(平地、障害含む)。

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