中村師、金星の求道者 練りに練ってG1で2度の大穴

[ 2019年2月22日 05:30 ]

東西調教師8人ラストウイーク

笑顔をみせる中村均調教師と春麗ジャンプSに出走予定のトラスト
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 栗東では調教師会の会長も務め、競馬界発展のために尽力した中村均師(70)が調教師生活最後の週末を迎える。

 昭和と平成の競馬を支えた中村師は先週の大和Sをヤマニンアンプリメで勝ち、自身最後の京都開催を締めくくった。引退を目前に控え指揮官は率直な心境を口にする。

 「1カ月前からカウントダウンに入っていたし、みんなからも送別会をやってもらっているからね。“いよいよ、終わりだな”という実感が湧いているよ」

 獣医師免許を持ち、JRA史上2番目に若い28歳6カ月で調教師免許を取得。トウカイローマン(84年オークス)、ビートブラック(12年天皇賞・春)のG1タイトルは9、14番人気の伏兵で手にした。「二流、三流でも一流の馬を負かすんだという思いを貫いた」と指揮官。練りに練った戦略で挙げた大金星だった。

 通算720勝をマークしたが、もちろん悔しい思いもしてきた。トウカイパレスは95年菊花賞でマヤノトップガンの2着。「当時は勝てると思っていた。悔しくて1週間、眠れなかったな」と懐かしむ。ボールドエンペラーは98年ダービーでスペシャルウィークの2着。「惜しかったというのが、オレの“負けの美学”でもあった」と40年以上の調教師人生を振り返った。

 指揮官は27日の交流重賞・エンプレス杯(川崎)にキンショーユキヒメを送り込むが、JRA開催は今週がラスト。大挙11頭出しにも「そんなに欲はないし、無事に終わってくれたら」と自然体。「1つぐらいは勝ってほしいな」と笑った。

 土曜は中山に臨場。8R・春麗ジャンプSのトラストは、障害に転向して連勝中の新星ジャンパーだ。「まだ粗削りなところはあるが覚えていけば、もっと強くなる。オジュウチョウサンに挑戦できるようになってほしい」とエールを送った。調教師会の会長も務めた功労者は、惜しまれながらトレーナー人生に幕を閉じる。

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