【桜花賞】リリー成長11秒3!頭低く“乙女のリズム”

[ 2018年4月5日 05:30 ]

川田が乗り、CWコース単走で追い切られたリリーノーブル
Photo By 提供写真

 「第78回桜花賞」で逆転戴冠を狙うリリーノーブルは、CWコース単走で最終仕上げ。ゆったりとした始動から段階的に加速し、ラスト11秒3を計時、万全の態勢で本番を迎える。藤岡厩舎は他にも、アンヴァル、ツヅミモンと3頭出し。大本命のラッキーライラック包囲網を敷く。

 打倒ラッキーライラックを公言し、堂々と掲げることができる馬は決して多くはない。2歳時の世代女王を決める阪神JFで2着だったリリーノーブルならその資格はあるだろう。実際に追い切り後の会見では川田、藤岡師とも口を合わせ「逆転を狙う」と本心を隠さなかった。

 逆転の下地を整えた最終追い切りだった。CWコース単走。ゆったりとした始動から段階的に加速する、実にリズミカルなペースアップ。ラスト11秒3を計時するまでに鋭く伸ばしても、川田の手はさほど動いていなかった。

 「非常に穏やかに走っていました。中間、(厩舎サイドが)工夫してくれた効果が表れている」

 燃えやすい気性がしおらしくなった?川田が感心顔をつくった“工夫”は、成長を知る上で重要な鍵となりそう。

 工夫を凝らしたのは、「精神面のゆとり」と「フォーム」の2点に関してだと藤岡師は言う。「頭を上げがちだったが、我慢できる頭の位置で走らせることができるようになった。効果は大きいよ」とニンマリ。

 藤岡師は阪神競馬場の厩舎エリアで生まれ育っており同競馬場は庭同然。一昨年の桜花賞をジュエラーで勝った時は特別な感情に目を赤くしたものだった。今年の3頭出し(他にアンヴァル、ツヅミモン)にもやはり「生まれたのが阪神。一番、思い入れのあるレース」と、感情を込めた。リリーノーブルの課題とされるのは折り合い面だが、解消されているのではないか、と思わせる動きを見せた最終追い。エースが弱点克服ならば、藤岡厩舎三本の矢は女王ラッキーライラックにとっても手ごわい相手となるはずだ。

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2018年4月5日のニュース