【桜花賞】ライラック無敗女王へ“満開”驚伸11秒6楽々先着

[ 2018年4月5日 05:30 ]

満開の桜を背に併せ馬で追い切るラッキーライラック(左)とフェルメッツァ
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 無敗桜女王へ、完璧リハだ!!牝馬クラシック第1弾「第78回桜花賞」の最終追いが4日、美浦、栗東の東西トレセンで行われた。無傷4連勝中の2歳女王ラッキーライラックはしっかり折り合い、古馬オープン馬のフェルメッツァに楽々先着と圧巻の動き。04年ダンスインザムード以来、14年ぶり史上7頭目の無敗桜花賞制覇に向け、万全の態勢を整えた。桜花賞の枠順は5日、確定する。

 満開の栗東の桜がラッキーライラックの未来を予告しているようだった。CWコースで先輩フェルメッツァ(7歳オープン)を2馬身追走。向正面の残り6F〜5F間は1F17秒5。これだけゆっくり入れば、前を抜こうと躍起になる馬もいるのに折り合いピタリ。従順にコントロールが利いている。内に入った直線は一瞬で抜け、必死に手綱をしごくパートナーを尻目に力強く半馬身先着。6F84秒6〜1F11秒6。静→動へ。軽妙なギアチェンジで鋭く伸びた。

 見守った松永幹師の笑顔が全てを語っている。「先週もやっているので上がり重点。いい伸びだったと思う。一瞬で前を捉えたからね。しっかりと馬体を併せることができたし、理想的だった」

 トライアルの前走・チューリップ賞は3番手から楽に抜け出し、無傷4連勝。体は10キロ増えた。指揮官は「強いメンバーだったが、相手というよりレース展開には恵まれた面もあった」と冷静に分析した上で「馬体増は成長分。500キロ近い大型馬なのに、小脚も使えて切れもある」とパワーアップを肌で実感している。

 暮れの阪神JFのように控えても切れる。前走のように好位差しもOK。美浦では石橋が「元々スタートはいい馬だけど、前走のように先行してもいいと思っていた。身体能力が高い。新馬から手をわずらわされたことがない。性格がとてもいい」と週末の再会を心待ちにしている。

 堂々の1強。史上7頭目の無敗桜花賞馬の誕生が近づいている。指揮官は「追われる立場というのは、結構大変と感じている。それぞれの馬たちがトライアルを使って調子も上げている。楽ではないと思う」と気を引き締めた上で「石橋ジョッキーとはリズムも合っている。男前と、可愛い馬。いいんじゃないですか」と笑顔で結んだ。石橋は「この馬には常に緊張感を持って乗ってきた。舞台は大きくなっても、やることは変わりない。信じています」と相思相愛の相棒に託した。

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