【凱旋門賞】勝ったのはペリエ騎乗の超伏兵牝馬ソレミア

[ 2012年10月8日 06:00 ]

 狙っていた。直線でいったん先頭に立ったソレミア。地元フランスの4歳牝馬。重賞はG2コリーダ賞を勝っただけ。単勝42倍の超伏兵だったが、ペリエだけは、この馬の力を信じていた。大外から残り300メートルで先頭に立ち、後続をちぎり捨てようとするオルフェーヴルを追いかけた。1完歩ずつ差を詰めた。オルフェの脚が止まる。グングン接近した。あと20メートル。ギリギリかわした。96~98年にかけて3連覇を果たした、元祖・凱旋門賞男。久しぶりに存在感を誇示した。

 道中は3~4番手のイン。仮柵が外れ、グリーンベルトが出現した。徹底的に馬場のいいインを通り続けた。日本馬の強さは体に染みついているペリエ。だからこそオルフェーヴルが抜け出した瞬間、この馬を追いかけなければ勝利はないと確信した。それが最後まで諦めなかった理由であり、勝因だ。

 ペリエは「オルフェが来たときは2、3着に落ちることを覚悟した。ただ、追い出しを少し待ってみようと思った。そうしたらオルフェがよれて差が詰まった。届くかどうか分からなかったが、全力で追ってみようと思った」。作戦はぴたりと決まり、4度目の頂点に立った。

 ◆オリビエ・ペリエ 1973年1月12日、仏北西部マイエンヌ県生まれの39歳。地元のポニー競馬で活躍し、競馬学校へ。96年エリシオ、97年パントレセレブル、98年サガミックスで凱旋門賞3連覇。今年が4勝目。JRA重賞39勝。

続きを表示

2012年10月8日のニュース