【凱旋門賞】スミヨン 懸命に追ったが最後に“悪癖”

[ 2012年10月8日 06:00 ]

 ムチがうなった。長身を何度も折りたたんで懸命に追った。だが、あと20メートルで栄光は逃げていった。池添からバトンを渡されたスミヨン。究極のV請負人をもってしても最高の結果には手が届かなかった。

 スミヨンは振り返った。「直線を向いてから追いだしての反応は良かったが、内にもたれてしまった。途中で右ムチに持ち替えたものの、さらに内ラチに寄っていった。抜け出してから少しソラを使う(気を抜く)ようなところもあった。後ろから来ているのは分かっていたが残念だ」。道中きっちり折り合ったが、最後の最後に悪癖が顔を出した。「先頭に立った時は勝ったと思った。最後に差し返されて、本当に残念だ」と肩を落とした。

 スミヨンは日本の思いをしっかりとムチに込めた。地元フランスや、イギリスの取材に対し、「日本では素晴らしい競馬が行われている。日本は凱旋門賞を勝つべき国なんだ」と主張し続けた。スミヨンのためにも、日本はまた強い馬を凱旋門賞へと送り込まなければならない。

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2012年10月8日のニュース