藤井叡王 8冠陥落危機 伊藤七段に連敗 初めて先にタイトル王手許した

[ 2024年5月3日 05:00 ]

叡王戦第3局の終局後、勝った伊藤匠七段(左)と感想戦を行う藤井聡太叡王
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 藤井聡太叡王(21)=王将含む8冠=に伊藤匠七段(21)が挑む第9期叡王戦5番勝負第3局は2日、名古屋市の「名古屋東急ホテル」で指され、後手伊藤が146手で勝利した。対戦成績を2勝1敗とし、初タイトルへ王手。対して藤井は22度目のタイトル戦で初めてカド番に立たされた。4連覇と8冠キープにも黄信号がともった。

 投了直前の141手目、藤井が敗勢を悟ったのか、左手に握った扇子を畳へ落とした。脱力したように肩を落とし、ため息をついて首を振った。「先に仕掛けていく形になったが、こちらの王が薄い。中盤から終盤に、何か手段がありそうだったが分からなかった。実力不足かなと思う」。第2局に続き、シリーズにおける連敗は初。タイトル戦初出場の20年度棋聖戦以来、負ければ敗退の一局も第6期叡王戦しかなかった。

 当時叡王だった豊島将之九段(34)に挑み、○×○で迎えた第4局に敗れ、2勝2敗。第5局は藤井が制した。その第4局が、この日と同じ会場というのも何かの符合だろうか。

 「厳しい状況ですが開き直って頑張りたい」。淡々と話した藤井に対し、伊藤は「中盤のバランスの取り方に課題が残った。しっかり振り返って臨みたい」。第4局は伊藤の先手。31日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で指される。

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