松本明子 明るさの源泉は…3年前から始めた山登り 五感に効く大地の癒やしパワー

[ 2023年4月28日 06:00 ]

登頂し笑顔を見せる松本明子
Photo By 提供写真

 【だから元気!】著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。今回はテレビタレントやコメンテーターなどで活躍している松本明子さん(57)です。いつも笑顔でハツラツとしていますが、ケガに悩んだ時期がありました。それを解消したのは登山。大地から癒やしとパワーをもらい、元気を蓄えています。 (構成・佐藤 萌花)

 香川県出身で田舎育ち。目の前に山や瀬戸内海がある、のどかなところで育った自然児なんです。だから都会に憧れて東京に来たものの、この年になって自然が恋しくなってしまって登山に目覚めました(笑い)。

 実際に始めたきっかけはケガでした。8年くらい前に、飛んだり跳ねたりする結構ハードな舞台をやって膝に水がたまってしまったんです。たまった水を抜いてもなかなか治らない。病院で調べてもらったら変形性膝関節症でした。「一生付き合っていくしかないですね」と言われてしまいました。膝をかばっていたら運動不足になって、普通に道を歩いていて方向転換するだけで、ギクギクギクって激痛が走るんです。膝の痛みや運動不足の悩みを解決するために3年半前から山登りを始めました。

 初めて登ったのは神奈川県の大山。新幹線からも見える結構高い山で、それが本当にハードでした。標高は1252メートルですが、山頂まで石段が続いていて、しかも急な上り。まさに階段地獄でした(笑い)。その分、「初心者でもいけた」っていう達成感は半端なかった。それで登山に目覚めちゃったんです。それから関東近郊の低い山から始めて、東京・奥多摩町の川苔山、山梨の瑞牆山(みずがきやま)、標高2696メートルの唐松岳(長野、富山)…。4年弱で10山以上は登っていますね。靴にチェーンを付けて八ケ岳の北横岳で雪山にも挑戦しました。

 気づいたら、膝の痛みがなくなったんです!びっくりするくらい。今は全く痛くありません。ちょっとでも体を動かして、筋肉を少しずつ付けていくのがいいんだと実感しました。もちろん初めは足もガクガクでしたが慣れてきたら楽しくて、月に1回は行きたいなと思っています。都会暮らしでは忘れがちですが、五感が戻ってくるみたいな。大地から癒やしとパワーをもらっています。これからの季節の登山は気持ちがいいですね。日光に向かって歩く感じが大好き。天気のいい日なんて家でじっとしていられない性分。夢はやっぱり富士山です。

 実は2年前に、登山をきっかけにレンタカー店をオープンしました。車中泊が可能な車を貸し出しています。安く楽しく登山できないかなと考えた時に車中泊に注目しました。宿泊も移動もできるので、時間と費用の節約になります。自分でこういう車があったらいいなと思いましたし、都会に住む方や、なかなか車を持てない若いカップルや大学生も利用しています。登山をもっと気軽に、そして楽しさや自然の素晴らしさを皆さんに知ってもらいたいです。

 今年はデビューして40周年。花の82年組の1年後、アイドル不作の83年にデビューしまして(笑い)。森尾由美ちゃん、大沢逸美ちゃんとか、みんなで定期的に会うくらい仲がいいんです。同期7人で集まって結成した「お神セブン」で40周年のイベントやコンサートをやりたいと思って、企画中です。山を登るたびに目標ができるんですよ。小さな目標も目の前のお仕事も一歩一歩着実に。楽しくクリアできるのは登山のおかげです。

 ◇松本 明子(まつもと・あきこ)1966年(昭41)4月8日生まれ、香川県出身の57歳。82年に日本テレビ「スター誕生」チャンピオン大会で合格。83年に「♂×♀×Kiss」を発売し、アイドル歌手としてデビュー。バラドルとしても幅広い世代の支持を集めた。趣味は料理、節約。1メートル52。

 ≪実家じまい1800万円…赤裸々著書が話題に≫昨年発売の著書「実家じまい終わらせました! 大赤字を出した私が専門家とたどり着いた家とお墓のしまい方」(祥伝社)が話題になった。父親から実家を相続するも空き家のまま所有し、手放すまでに約1800万円もの費用がかかってしまったという。「同じように悩んでいる人が今あふれているのではと思い、私の大失敗をとにかく赤裸々につづりました。今まで大事にしてきたことや知識を、また文字にできる機会があれば余すところなくお伝えしたいです」と意気込んだ。

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