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豊島九段 藤井王位に雪辱の先勝!タイトル戦連敗6で止めた

[ 2022年6月30日 05:00 ]

王位戦第1局第2日

王位戦第1局の2日目が始まり、封じ手を指す豊島九段(日本将棋連盟提供)
Photo By 提供写真

 藤井聡太王位(19)=王将、竜王、叡王、棋聖含め5冠=が挑戦者に豊島将之九段(32)を迎える第63期王位戦7番勝負第1局は29日、愛知県犬山市で2日目が指し継がれ、先手豊島が121手で勝利した。研究手順をぶつけ、1日目終了時点で3時間近い持ち時間差から得たリードを守り切った。昨年8月の叡王戦第4局以来の勝利で、藤井とのタイトル戦での連敗を6で止めた。第2局は7月13、14日に札幌市で指される。

 藤井は残り10分から始まる秒読みの読み方を、もう記録係へ指示しなかった。指し手に惑い、慌てる必要はない。それほど敗勢は明らかだった。両手を膝にそろえて「負けました」と発した終局の合図を、豊島はタイトル戦で10カ月ぶりに将棋盤を挟んで聞いた。

 「凄いうまくいっている感じはなかった。攻めがつながるか微妙で、難しかった」。終局後の言葉に、藤井から7局ぶりに勝ち取ったタイトル戦勝利の興奮は薄かった。だが内容は「藤井崩し」の要素が詰まっていた。

 角換わり腰掛け銀から9筋の歩を五段目まで伸ばすと、藤井王の頭上へ「歩頭桂」、さらに飛車捨て。1日目に披露した研究手順が2日目に結実した。

 歩頭桂とは相手に歩で取られてしまう地点へ桂を捨て、寄せの速度を上げる終盤の手筋。それを中盤の入り口で投入し、消費時間でリードを奪った。79手目まで進んだ封じ手局面で2時間57分もの持ち時間差。2日目、時間に追われた藤井の読み損ないを誘い、寄せに入った豊島は101手目、1時間を投入するぜいたくな熟慮を実現した。

 昨年度は王位戦、叡王戦、竜王戦の「最大19番勝負」で藤井に3タテを食らい、棋聖を獲得した18年以来3年ぶりに無冠に転落した。1日目前日の検分後、記した揮毫(きごう)は「新」。「新しい気持ちで指していって、昨年と違う新しい展開になればと思った」。王位戦の開幕局勝利は昨年も同じ。問題は、第2局以降、どう違う軌跡を描けるか。この日、対局会場の犬山市は最高気温が37度。22年こそ、熱い夏にする。

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