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プーチン大統領の演説に専門家は「ロシアの苦しい事情が出ていた」も侵攻の終わり見えずと指摘

[ 2022年5月10日 16:43 ]

 国際安全保障が専門の慶大・鶴岡路人准教授が10日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」(月~金曜1・55)にリモート出演。ロシアのプーチン大統領が9日の対ナチス・ドイツ戦勝記念日の式典で行った演説を分析した。

 プーチン大統領は演説で戦争宣言、勝利宣言、核使用の言及、ウクライナ国名の使用のいずれもしなかった。

 鶴岡教授は戦争宣言をしなかったことについて「動員強化の話もなかった。背景は国内の反発を避けたということなのではと思います。戦争宣言しますと、市民生活へ影響が及ぶわけなので、政権への批判が出かねない。そこは見極めたのかなと」と説明。

 さらに勝利宣言がなかったことも「誇れる戦果、戦争の成果がない。ない以上、なかなか宣言はできないということだったんだろうと思います」とした。

 プーチン大統領が核使用の言及をしなかった点も「これについてはすべての演説で入るということではないんでしょうけど、重要なのは新たにエスカレーションさせるというような方向が見えなかった。西側は『敵だ』と言ってるんですけども、新たに核で脅すみたいな方向は取らなかった」とあえて欧米を刺激する言動を取らなかったとした。

 また、ウクライナの国名を使用せずに演説したことは「ウクライナを主権国家、独立国家としてみなしていないということが示されたんだろうと思います」と語った。

 その上で、今回の演説でのプーチン大統領の思惑を「アメリカ、ヨーロッパがとにかく悪いんだと。ロシアが悪いんでない。ロシアが攻撃を仕掛けているのではなくて、我々が劣勢に立たされているから守るために他に手段がなかった」とし「見方によっては、かなり守りに入った言い方」と分析した。

 鶴岡教授はプーチン大統領の演説を振り返り「ロシアの苦しい事情が出ていた演説だったと思います。動員にしても国民の反発を恐れて踏み切れない。核使用の威嚇も今の段階では中々できない」と国内情勢が如実に反映されたとした。

 ただ、「他方で重要なのは矛を収めるですとか、停戦、終戦に向かうような言葉が一切なかった。今まで通りの作戦をおそらく今後も続けていくんだろうと、それが強く示された演説だったと思います」とウクライナ侵攻に終わりが見えないとも語った。

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