小峠「この世の終わりのような収録」先撮りひな壇映像に1人ツッコミのカオス企画 2年目D明かす舞台裏

[ 2021年11月25日 08:45 ]

24日深夜に放送された「水曜NEXT!」の超異色企画「ここにタイトルを入力」。事前に別収録されたひな壇5人の映像が流れる実物大モニターにツッコミを入れ続けるバイきんぐ・小峠英二(左)(C)フジテレビ
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 フジテレビのバラエティー深夜チャレンジ枠「水曜NEXT!」(水曜深夜0・25)史上最も“カオスな企画”が24日深夜、放送された。事前に別収録したひな壇5人のボケVTRに対し、MCのバイきんぐ・小峠英二(45)が1人、生のリアクションがない中、延々とツッコミを入れ続けるという斬新トーク番組。ツッコミの名手・小峠をして「ここ最近の収録で群を抜いてしんどかったです。この世の終わりのような収録でした」と言わしめた。「水曜NEXT!」史上最年少演出となった入社2年目の原田和実ディレクター(D)に舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 昨年10月にスタートした「水曜NEXT!」は若手ディレクターらによるバラエティーの“実験枠”。基本的に1企画を前後編として2週連続オンエア。昨年11月深夜の「トークイーンズ」が今年3月と10月に、今年5~6月深夜の「日本一めんどくせぇ料理店」が「サンドの日本一めんどくさ~い料理店」として今年10月に、今年6~7月深夜の「かまいまち」が今年10月にゴールデン帯(午後7~10時)に進出。新たな“鉱脈”発掘の場となっている

 今回の「ここにタイトルを入力」は「水曜NEXT!」26企画目。「ここにタイトルを入力」には企画の自由度を込めた。企画・演出を手掛けた原田Dは昨年入社。「水曜NEXT!」最年少演出、自身としても演出デビュー作となった。

 MCは小峠、出演者(ひな壇)は三四郎・小宮浩信(38)相田周二(38)、シソンヌ・長谷川忍(43)、3時のヒロイン・福田麻貴(33)、ゆりやんレトリィバァ(31)。EPG(電子番組表)には「バイきんぐ小峠英二と若手人気芸人が深夜に超“グダグダ”な気分でゆるーく語り合うトークバラエティー」と紹介されていたが、大きな仕掛けが隠されていた。

 番組冒頭、収録直前の小峠に原田Dが企画を説明。「ちょっと言うの忘れちゃったんですけど、実は小峠さんが忙しすぎて、ひな壇の演者さんと収録の日程が合わなかったんですよ。なので、とりあえず、ひな壇の部分だけ先に撮っちゃったので。とりあえず1回見ていただければ分かると思うので。(スタジオに)行っていただければ」。「ん?」「はぁ」と困惑気味の小峠がスタジオに入ると、ひな壇5人が映った巨大モニターがあり、苦笑を浮かべるしかない。

 5日前、不在の小峠がいることを想像し、ひな壇部分を先撮り。その映像をひな壇実寸大のモニターに流し、小峠のMC部分を収録。別々に収録しても「基本、台本通りの流れになっているので」(原田D)、小峠とひな壇5人のやり取りがかみ合い、トークバラエティー「バイきんぐ小峠の今夜もグタグタ気分」が違和感なく成り立つというのだが…。

 小峠「さ、まず行きましょうか。最初のコーナーは…」

 ひな壇「(一同拍手)」

 小峠「(拍手が)早い早い。(最初のコーナーは)『おしゃべり気分』。こちらのコーナーはですね、トークテーマに沿っていただきまして、仕事でもプライベートでも何でも大丈夫なので、ゆるくしゃべっていただければと思います。さ、まずは最初のテーマは『わたくしごとニュース』ですね。どうですか、最近身の回りであった個人的なこととかをお話いただければと思いますけど、福田さん行きましょうか?」

 福田「おっ!」

 小峠「(福田のリアクションのタイミングがバッチリだったため)めちゃくちゃいいね。今のめちゃくちゃいいよ!」

 福田「私?うーん、ちょっと待ってください(と悩む)。考えとったらよかったですね。すいません。先、小峠さんありますか?」

 小峠「絞り出せ!絞りカスみたいなのでもいいから話せ!」

 長谷川「インスパイアもらってね。重ねていきたいんで、お願いします」

 小峠「わたくしごとニュースですか…」

 ひな壇「(一同驚き)え~」

 小峠「(リアクションが)いや早えんだよ、早い!弟が植毛してた!」

 ひな壇「(一同爆笑)」

 長谷川「それ言われたら、もう話せませんよ」

 小峠「(リアクションが)まあまあ合ってるな!まあまあリンクしてんじゃねぇか!」

 福田「ゆるくていいって言ったじゃないですか」

 小峠「いいねぇ~!」

 長谷川「この後、オレ無理っすよ~。あんな大爆笑」

 小峠「全然もっとゆるいのでいいから。よろしくお願いします、長谷川」

 長谷川「あの、わたくしごとニュースですけど…すいません、眠くなっちゃって。昨日8時間ぐらいしか寝てなくて」

 小峠「結構、寝てんじゃねぇかよ!」

 長谷川「5分で帰ってくるんで。ちょっと5分だけ、すいません(と寝る)」

 小峠「いやいや8時間は結構、寝てるだろ、そんなの。よくねぇだろ、本番中にさ。長谷川、この野郎!」

 長谷川「(小峠の声にハッと起き)ビックリした」

 小峠「(長谷川が起きるタイミングがバッチリだったため)ウソだろ、おい!長谷川、おい!会いたいよ、おまえに!」

 その後、ゆりやんの涙→変顔など、ひな壇側のボケがエスカレート。収録時間は約50分。スタジオに1人の小峠は、モニターにツッコミを入れ続けた。

 ――かなりヘンテコな企画だと思います。どの辺から着想したのですか?

 「学生時代に演劇をやっていて、自分が脚本・演出する劇団を持っていました。(映画化もされたタイムトラベルもの『サマータイムマシン・ブルース』などで知られる劇団)ヨーロッパ企画さんの作品が好きで。(作・演出の)上田誠さんが描く『こんなシチュエーションで、そんな時間移動!?』といった掛け合わせの妙がずっと好きだったんです。学生時代からトークバラエティーという設定で“時間もの”ができないかな、とずっと考えていました。今回、僕の中では、ひな壇の映像というのがタイムカプセルみたいなイメージ。そのタイムカプセルの映像が未来のMCに託されるという時間もので作れないかな、と考えました」

 ――どの辺までが台本指定ですか?

 「小峠さんには、企画の大枠の趣旨は説明してあります。台本も用意していたのですが、小峠さんは『いや、見ないですね』というスタンスだったので、ビックリしました。敢えて読まれなかったのだと思います。ひな壇の映像も全くご覧にならずに本番に臨まれていたので、本当に凄いと思いました。ひな壇側の芸人さんには、大きな流れは台本通りにやっていただきましたが、話の内容や途中のアドリブはお任せしました。小峠さんが後日、どうツッコミを入れてくるのか『放送を見るまでは、どうなるのか全く分からないね!』『小峠さんの喉がちぎれるんじゃない?』などと口々におっしゃっていました」

 ――収録後の演者さんの様子はいかがでしたか?

 「小峠さんに『気になるところはありましたか?』と尋ねると『いやぁ、どうでした?』と逆に聞かれて(笑)。『大丈夫だと思います』と答えると『じゃ、大丈夫です』と。ただ『大丈夫かなー、怖いなー』と心配されていました。ひな壇側の皆さんからも戸惑いが感じられました。ボケてもツッコミがないため、変な空気が流れている状態だったので、ストレスが強い現場だったと思います」

 ――座組を替えた第2弾も期待されます。

 「もう一度『水曜NEXT!』の『ここにタイトルを入力』がある時は、同じ企画をやるつもりはないので、新しいことをやりたいと思っています。ただ、本気のツッコミが見られるという面では、かまいたちの濱家(隆一)さんや、銀シャリの橋本(直)さんをはじめツッコミの名手にご登場いただき、別の形や別の枠でやってみたら面白いかもしれません」

 ――「全力!脱力タイムズ」(金曜後11・00)のように、小峠さんの本番後の一言(本音)を最後に入れなかった理由は何ですか?

 「最後まで迷ったところです。言ってしまえば好みの問題ではありますが、この番組の“読後感”を大切にしたいと思っていた時、『(カットをかける)OKです』の後の様子を入れてしまうと『はい、そういう企画でした』と“現実に戻ってしまう”部分があるので、今回は視聴者の皆さんに『この番組は何だったんだろう?』という世界にいていただきたかったからです。2週連続放送ということもあり、次につなげるという意味でも敢えて見せない方がいいのかな、と。僕はこういう読後感が好きなんです」

 今回の企画について、フジテレビ第二制作部の濱野貴敏氏(部長職企画担当)も「最初は正直、『何だこれ?』とよく分かりませんでした(笑)。彼の企画は5本ほどあったのですが、どれも人とちょっと違うというか、引っ掛かるものがあるというか、他のバラエティーの企画書とは毛色が違うというところがあり、気になるものが多かったです。2年目にしてはよくまとめたな、と個人的には思いました。ただ、ご覧になる方は『何この番組!?』『シュールだな』など、はてなマークがつくかもしれません。ちょっと他のディレクターとは違うタイプなのかもしれないので、今後どう成長してくれるか分かりませんが、楽しみな1人であることは間違いありません」と期待した。

 フジテレビの動画配信サービス「FOD」、民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」で見逃し配信中。来週12月1日も原田Dによる「ここにタイトルを入力」後編。今度は一転、バカリズム(45)司会の恋愛お悩み相談番組になる。

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