橋下徹氏 政府の半導体工場建設支援に「お金さえ出せば何とかなるっていう考え方なんですが…」

[ 2021年11月8日 09:01 ]

元大阪市長で弁護士の橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が8日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。政府の「新しい資本主義実現会議」が取りまとめる緊急提言案で、地方のデジタル化を進める「デジタル田園都市国家構想」の具体化に向け、地域の取り組みを大規模な交付金で支援することに言及した。

 経済安全保障の強化では、先端半導体工場の国内立地を複数年度にわたって支援する方針が盛り込まれている。

 橋下氏は「これが日本にとって必要不可欠であることに間違いないんですが、自民党もどの政党もそうなんですが、お金さえ出せば何とかなるっていう考え方なんですが、お金も重要なんですが、日本自体が国際ビジネスに打ち勝っていくだけの環境があるかどうかなんですよ」と指摘。「TSMC(半導体世界大手の台湾積体電路製造)が工場進出している地域は、ライドシェア、いわゆるタクシーのウーバーシステムっていうものをみんな導入しているところなんですけれど、日本はできないんですよ。ウーバーイーツはありませけどもね」と言い、「そのほか日本っていうのは、いろんな規制でがんじがらめになっていて、果たしてこんな日本でTSMCが国際競争に打ち勝っていけるのか」と疑問を呈した。

 そして、かつて大阪府でも産業を誘致するために莫大な補助金を出した事例があったが「結局、数年でその産業も衰退していった。この半導体についても2024年には、ある程度、需給が緩んで来る、半導体がある程度、供給されてくるだろうという予測がある中で本当にこの日本の政治行政がお金を出して産業を伸ばしていく能力があるのかどうか、僕は懐疑的です」と自身の考えを述べた。

 MCの谷原章介(49)が「あと、お金を出すんで、きちんと優先的に日本に振り分けてくれるような約束を担保してもらいたいですね」と話すと、橋下氏は「そんな簡単に政府の言うことを聞きませんよ。今、米国でもそれが問題になっていて、米国の方に情報開示しろって政府に言われてもTSMCは拒否してますんでね」とした。

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2021年11月8日のニュース