桂文珍8・8独演会 今年も開催「笑いを共有しながら生で楽しんでもらえれば」

[ 2020年7月20日 10:54 ]

なんばグランド花月「吉例88 第三十八回桂文珍独演会」をPRする桂文珍
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 なんばグランド花月(NGK)夏の風物詩「吉例88 第三十八回桂文珍独演会」が今年も予定通り8月8日に開催されることが20日、発表された。桂文珍(71)は会見で「皆さんと笑いを共有しながら、落語の楽しさを劇場で、生で楽しんでもらえれば」と意欲を見せた。

 フェースシールドを着けて登場し「写真を撮っても光ってるだけでしょ」と古希を迎えてなお、お茶目なところを見せた文珍。新型コロナ禍で開催が危ぶまれた独演会。38年連続でやることになったが「まだ、ネタもゲストも考えてるところ。柳に風のように、フレキシブルに対応しないといけない時代ですから」とマイペースで準備を進めている。

 1969年10月、大産大在学中に3代目桂小文枝(後の5代目桂文枝)に入門して50年目。今年2月28日から3月24日にかけて国立劇場(東京都千代田区)で前後期10日間ずつに分けて「芸歴50周年 桂文珍 国立劇場20日間独演会」の開催を予定していた。スタート直前の2月25日に「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の抑制に向けた緊急声明」が発令。イベント自粛が求められる中でスタートしたが、20日間の公演のうち「14日間は楽しみながらやらせて頂くことができました」と振り返った。

 新型コロナ禍で外出自粛期間中、「自宅で落語の稽古を、ぬいぐるみを並べてやりました。でも、アイツら笑わへん」と笑いを誘った。「時間があったんで整形を。いや、ウソです。やめました」と続けた文珍。実際は料理にはまって「素材の良さを生かしたり、クリエイティブなところは落語と一緒でした」と納得顔。「長い間、家族や家内に支えてもらってきたことを感じた」と感謝の気持ちが芽生えたそうだ。

 「長い歴史の中、落語は、はやり病を乗り越えてきた芸能の1つです。たくましく、したたかに生き延びてきた芸能。引き継ぐ者として、後世の人たちに届けて、伝えていかなくちゃいけませんので。その一翼を担うことができればいいかなと思います。88歳ぐらいまではせなあかんかなと。長生きも芸のうちです」と伝統芸能の継承者として芸歴60年、70年を目標に掲げた。

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