森崎東さんが死去 映画「時代屋の女房」監督

[ 2020年7月17日 13:09 ]

 「時代屋の女房」などを手掛けた映画監督の森崎東(もりさき・あずま)さんが16日午後10時15分、脳梗塞のため神奈川県茅ケ崎市の病院で死去した。92歳。長崎県出身。葬儀・告別式は近親者で執り行う。喪主は妻芙美子(ふみこ)さん。

 京都大卒業後、1956年松竹京都撮影所に入社。閉鎖後は大船撮影所に移り、山田洋次監督らの助監督などを担当、山田監督の「男はつらいよ」シリーズ第1作の共同脚本も担った。

 69年「喜劇 女は度胸」で監督デビュー。翌年「男はつらいよ フーテンの寅」を監督した。フリー転身後、夏目雅子さん主演の「時代屋の女房」や「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」など、たくましく生きる庶民をユーモラスに描き、人情喜劇の名手として知られた。

 96年には三国連太郎さんと佐藤浩市の初の親子共演作「美味しんぼ」が話題に。ベルリン国際映画祭フォーラム部門にも出品された「ニワトリはハダシだ」は、東京国際映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞。85歳で監督した「ペコロスの母に会いに行く」はキネマ旬報ベストテンで日本映画1位に選出された。(共同)

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2020年7月17日のニュース