岡田晴恵教授 コロナ禍でも「安直な一斉休校というのはいかがなものか」

[ 2020年6月2日 11:54 ]

 感染免疫学、公衆衛生学を専門とする白鴎大学教育学部の岡田晴恵教授が2日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルス感染の第二波が訪れた場合について「安直な一斉休校というのはいかがなものか」と持論を述べた。

 安倍晋三首相は2月27日に全国の小中高や特別支援学校について3月2日からの休校を要請。多くの児童、生徒は3カ月近く登校できず、部活動やそれに伴う大会も中止となった。

 岡田教授は「インフルエンザのように学校が地域流行の起点になるか?コロナの場合、どうもならないんじゃないか?」「あまり、お子さんであまり健康被害が(判明して)ない。そういった場合に一斉休校が必要なのか」などと疑問視。

 「もちろん(感染者が)出てしまって、検査が入ってクラスターの調査が入っている、そういうふうな場合は休校もその期間はやむなしと思うんですけども」と例外もあげながら、生徒らの感染者が増えても「私個人としては個別案件で、その学校学校の状況で、休校だとか、いわゆる学級閉鎖だとか、そういうふうな形でやっていかないと長いコロナの付き合いにできないのかな」と各自治体や学校ごとの判断に任せるべきだとの見解を示した。

 学者の立場として「今回衝撃的だったのは、ウイルス学から正直に言えば休校、閉鎖、それでいいのかもしれないですね。ただ、それは弊害があるということも分かってきた」と明かし、ステイホームの問題点を指摘。心のケア、オンライン授業の難点に加えて、DVについて触れ「そういうところのチェック機能の最後のとりでっていうのが義務教育だったんだなと私、今回初めて知って」と説明した。

 「そういうのを断たれてしまうと、本当に生き難い子供たちの救い場がなくなってしまうんじゃないかということがあって…安直な一斉休校というのはいかがなものか」と述べた。

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2020年6月2日のニュース