吹石一恵 今年も「ドキュメント72時間」年末SP登場!CPも驚きのナレーションの魅力とは?

[ 2019年12月29日 08:00 ]

「ドキュメント72時間」の「年末スペシャル2019」に出演する(左から)吹石一恵、山田五郎氏、鈴木おさむ氏(C)NHK
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 女優の吹石一恵(37)が今年もNHK総合「ドキュメント72時間」の「年末スペシャル2019」(29日後0・15~5・55)に出演。年末恒例のベストテンを決定し、今年の作品を振り返る。今年は7本のナレーションを担当。「中国・雲南省 カモメが見える都市公園」(11月1日)が特に印象に残り「文化や言葉は違えど、日々を送る人間の営みに大きな変化はないのかもしれない、と感じさせてくれた作品です」。来年も変わらず「優しく、そっと寄り添えるような気持ちで」と意気込んでいる。制作統括の植松秀樹チーフプロデューサーに吹石のナレーションの魅力を聞いた。

 3日間、1つ場所の定点観測を行い、日本中の小さなドラマを映し出す人気ドキュメンタリー番組。今年オンエアされた36本の中から「視聴者が選ぶ今年のベスト10」を決める。ゲストはおなじみの評論家・山田五郎氏(61)放送作家の鈴木おさむ氏(47)と、長年ナレーションを担当している吹石。また、シンガー・ソングライターの松崎ナオ(43)がボーカルを務めるバンド「鹿の一族」がテーマ曲「川べりの家」を熱唱する。

 出産のため16年はVTR出演だったが、吹石は14年から年末スペシャルに登場。「毎年末おなじみの山田五郎さん、鈴木おさむさん、お二人とリラックスして収録に臨めました。また『ドキュメント72時間』を応援してくださる視聴者の方々も収録に参加してくださったおかげで、一緒に楽しみながら2019年のラインナップを振り返れたと思います。毎年そうなのですが、収録に際し、五郎さんとおさむさんはトップ10の内容をご存知ないので、順位発表の度に『次はこれが入ってくるかなぁ?』と本気で予想をされ、発表になると『わぁ~、これがこの順位!?』『え!思っていたよりも早くランクインしてきたなぁ』と新鮮にリアクションをしてくださるので、視聴者の方もご一緒に予想して楽しんでいただけたら、うれしいです。『鹿の一族』としての松崎ナオさんの“川べりの家″もとっても素敵でした。ご期待ください」と今年の収録を振り返り、アピールした。

 今年は「成田空港 格安航空会社(LCC)専用ターミナルで」(1月25日)、「旭川・宝くじ売り場 吹雪の中で見る夢は」(3月1日)、「大阪・渡し船 片道1分の人生航路」(4月19日)、「樹木葬 桜の下のあなたへ」(5月24日)、「神戸・激安靴店を歩けば」(8月2日)、「北の大地 献血バスが行く」(10月11日)、「中国・雲南省 カモメが見える都市公園」(11月1日)の7本を担当した。

 「ナレーションを担当させていただいた作品は全部思い入れが強いのですが」とした上で、特に印象に残った回は「中国・雲南省 カモメが見える都市公園」。「中国の制作会社で作られたこの作品は“中国版ドキュメント72時間”という感じで、内容を知るまでは舞台が中国ということもあり、どれだけパワフルでドラマティックな72時間なんだろう、と思っていました。ですが、フタを開けてみると、ナレーション録りをしていても、舞台が日本ではないということを忘れてしまうぐらい、いつも通りの、淡々とそこに息づく人々に密着した『ドキュメント72時間』なのでした。文化や言葉は違えど、日々を送る人間の営みに大きな変化はないのかもしれない、と感じさせてくれた作品です」と“気付き”を明かした。

 「北の大地 献血バスが行く」には「学生時代、献血に通っていたことがあったのですが(と言ってもトータル10回にも満たない回数だったと思います)、その時の気持ちを思い出しました。登場される皆さんの想いに触れ、私ももう一度献血を始めてみようかな、と思った作品です」と触発された。

 来年については「やはり東京オリンピックがあるのですが、どの角度からこの番組がオリンピックに密着するのか、はたまた、しないのか。そこに注目しています。また『密着!レンタルなんもしない人』のように個人に密着したり、海外で制作された作品のオンエアもあるのかな?と楽しみにしています。ナレーターとしては2020年も変わらず、ディレクターさんが撮ってこられた素晴らしい映像の世界観を壊さぬよう、優しく、そっと寄り添えるような気持ちで参加させていただきたいです。私自身この番組の大ファンなので、来年はどんな作品に出会えるのかな、とワクワクしています」と抱負を語った。

 制作統括の植松秀樹チーフプロデューサーは「2006年に最初のシリーズがスタートして以来、吹石さんにはずっとナレーションをお願いしてきました。収録の数日前に台本をお送りしているのですが、吹石さんの読み込み方には毎回驚かされています。『72時間』には実に様々な事情を抱えた人たちが出てきますが、吹石さんはそれぞれの方に対する共感や驚きや発見といった感想を、収録前に必ず私たちに話してくれます。そして、その感動をご自身の中で消化した上で、主張しすぎず、そっと添えるようなトーンで表現されます。それが、番組にリアリティーを与え、視聴者の想像力をかき立てる助けになっているのです」と吹石のナレーションの魅力と凄さを解説。

 「『樹木葬』という生と死と向き合う重いテーマから、『伝説のゲーセン』のような、ちょっとマニアックなテーマまで。どんなテーマであっても、吹石さんの語り口によって“72時間らしさ”が醸し出されるのは、いつまでも視聴者目線で番組と向き合ってくれるおかげだと心から感謝しています」と絶賛してやまない。

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