平成生まれで初!豊島 名人位獲得 初挑戦で史上初ストレート勝ち

[ 2019年5月18日 05:30 ]

第77期名人戦7番勝負の第4局で佐藤天彦名人(右)を破り、名人位を獲得した豊島将之二冠
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 将棋の第77期名人戦7番勝負第4局(毎日新聞社、朝日新聞社主催)が17日、福岡県飯塚市で指し継がれ、挑戦者の豊島将之2冠(29)が佐藤天彦名人(31)に133手で勝ち、4勝0敗で名人位を初めて獲得した。初挑戦でのストレート勝ちは、長い歴史を誇る名人戦で史上初の快挙。豊島は同日付で九段に昇段し、史上9人目の3冠保持者となった。

 令和元年に、平成生まれ初の名人が誕生した。最後まで危なげない展開で、名人3連覇中の佐藤から圧巻の4連勝。20代最後の年に大願を果たした豊島は「(名人戦は)出られるだけでもうれしい。一局一局丁寧に、その瞬間瞬間を大切にしようとやってきた。結果も出せて、良かったかなと思います」と喜びを静かにかみしめた。

 第1局から千日手指し直しという波乱の幕開け。豊島は後手番から若干有利とされる先手番に変わり、思わぬ形の白星発進で勢いをつけた。第3局は両者とも9時間を使い切る激戦。最後は佐藤に禁じ手である連続王手の千日手しか攻撃手段がなくなり、やむなく投了という死闘だった。

 昇竜の勢いで1年を駆け抜けた。昨年7月に棋聖戦で羽生善治2冠(当時)から、5度目の挑戦で悲願の初タイトルを獲得。9月に王位も奪取した。2冠に名人挑戦権獲得の活躍で、昨年度の最優秀棋士賞を初受賞した。

 昨秋の王将戦挑戦者決定リーグ開幕前のスポニチ本紙インタビュー。好みの戦国武将に扮しての写真撮影で、豊島は出身の愛知県ゆかりの織田信長を選んだ。郷土愛に満ちたチョイスに「戦いにスピード感がある」。劣勢を奇襲で覆した桶狭間の戦いも例に「信長みたいな将棋と言われたことがあります。直線的な流れで行く方が好き」と自己解説していた。

 名人挑戦者の4連勝奪取は5期ぶり5度目だが、初挑戦で達成したのは豊島が史上初。3冠獲得で、渡辺明2冠(王将、棋王)とのタイトル数争いで先行した。昨年の豊島の棋聖獲得で複数冠保持者が消滅し、8大タイトルは8人で分け合う状況に。自ら招いた群雄割拠に終止符を打つべく、天下布武への行進が始まった。

 ◆豊島 将之(とよしま・まさゆき)1990年(平2)4月30日生まれ、愛知県一宮市出身の29歳。桐山清澄九段門下。07年に16歳で平成生まれ初のプロ棋士に。11年の第60期王将戦に最年少の20歳でタイトル初挑戦した。17年八段。血液型B。

 ≪佐藤「実力不足」≫まさかのストレート負けで4連覇を逃した佐藤は「自分なりにベストを尽くしたが実力不足。次の対局場で待っている人、応援してくれる人には面目ない」と話した。9時間の持ち時間を使い切り、定番のリップクリームを塗ってからはっきりとした口調で「負けました」と投了。次期の順位戦A級に参戦し、あと2期としている永世名人の資格獲得に再挑戦する。

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