「イッテQ」騒動後初放送 やらせ疑惑に触れず テロップなどの説明なし

[ 2018年11月11日 20:53 ]

日本テレビ社屋
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 実在しない祭りをでっち上げたとする疑惑が今月8日発売の「週刊文春」で報じられた日本テレビの人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」(日曜後7・58)が11日、やらせ疑惑報道後、初めて放送された。番組内で疑惑報道に触れることはなく、テロップなどによる説明もなかった。

 この日は予定通り「手越画伯が挑む!ナスカの地上絵inペルー」「ガンバレルーヤのカレンダープロジェクトinフィリピン」の企画がオンエアされた。

 インターネット上には「視聴者にも何かコメントしてほしかったですが、残念です」「調査中なら調査中で、番組内でその旨を視聴者に説明すべきだったろう」「番組内で触れた方がベターだったかもしれませんが、日テレとして公式にコメントを出しているし、毅然と放送していればいいのではないかと」などの声が見られた。

 来週18日は「珍獣ハンターイモトワールドツアーinガーナ」「オーシャンズ金子のカレンダープロジェクトinトンガ」の企画が予定されている。

 日テレは8日、文書で見解を発表し、やらせ疑惑を否定。番組公式サイトにも同局がマスコミ各社に送付した文書と同じものを掲載している。

 問題となっているのは、お笑い芸人の宮川大輔(46)が世界の祭りに参加するコーナーで、5月20日に放送されたラオスの「橋祭り」企画。全長25メートルの細い板を自転車で、玉をよけながら渡る競技だった。週刊文春は「そんな祭りは存在しない」と指摘。橋祭りが番組側の企画で、参加者には賞金が支払われたと報じた。

 これに対し、日テレは8日、文書で見解を発表し、企画について「現地からの提案を受けて成立した」と報道内容を否定。橋祭りで使われたセットについても「(番組側が)設置した事実はない」、賞金についても「番組から参加者に賞金を渡した事実もございません」とし、意図的なやらせ疑惑を全面的に否定。番組は今後も継続するとした。

 橋祭りが実在するかについては、現地コーディネート会社から「ラオスでは村単位で開催されている」と聞いたと説明。資料映像などを確認した上で決定に至ったとした。

 (1)企画提案(2)セットの設営(3)参加者への賞金支払い(4)ラオスにおける橋祭りの有無――に関し、日テレ側と文春側の主張が食い違っている。

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、同局に報告書の提出を求めることを決めた。来月開かれる次回の委員会で、問題の番組映像と合わせて精査し、対応を検討する。

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2018年11月11日のニュース