テレ東「池の水」バラエティーに“風穴”ロンブー淳「ブレーキ踏むことも尖ること」

[ 2017年11月25日 15:00 ]

テレビ東京「池の水ぜんぶ抜く」シリーズにレギュラー出演する田村淳(右)と田中直樹
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 テレビ東京の人気企画「池の水ぜんぶ抜く」のシリーズ第5弾、日曜ビッグバラエティ「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦5」(後7・54)が26日に放送される。今年1月15日に第1弾が放送されると一気に人気シリーズとなり、異例のハイペースで続編が制作された。年内“抜き収め”となった第5弾の放送を前に、MCを務めるロンドンブーツ1号2号・田村淳(43)とココリコ・田中直樹(46)が、池の水を“抜きまくった”2017年を総括。淳は「まだまだテレビは尖った面白いものが作れる。テレビ業界に風穴を開けたような気がします」と今後のテレビ業界に新たな可能性を示す番組になったことを強調した。

 “池の水をぜんぶ抜くだけ“というシンプルかつ異色の試み。第4弾(9月3日放送)で同局の今年の全バラエティー番組を通じて最高となる平均視聴率11・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークするなど、視聴者の心をガッチリとつかんでいる。

 日ごろから反響の大きさを肌で感じているという淳。「福岡のレギュラー番組でロケをしていたら、それを見ていた大学生ぐらいの若い人たちが『水を抜け!水を抜け!』といきなり“水を抜けコール”を始めたんですよ。それほど『池の水』の印象が強いんだなと思いました」とエピソードを明かす。

 田中も「第1弾に出演させてもらった時は、こんなに早いペースで続編をやらせてもらえるとは思っていなかったですね」と番組開始当初を回想。「2018年はもっとペースが上がるといいですね。ロケを手伝ってくれている方も含めて、すごく輪が広がっている感じがするんです。来年は、それがさらに広がればいいなと思っています」と“池の水愛”を語る。

 田中は最も印象に残った出来事として、第4弾で巨大ワニガメが出現したこと挙げる。「池に何かがいるだろうということは皆が想定していましたが、ワニガメがドーンと出てきた時は驚きましたね。あの時は警察も動きましたし、すごかったです。手伝ってくれる方やギャラリーの方と同じ瞬間に同じ体験ができたことが印象的でしたね」

 歴史好きの淳は、第4弾で由緒ある佐賀藩鍋島家の家紋が描かれた瓦が見つかった瞬間が忘れられないという。「実際に水を抜いてみないと、何があるか分からないなと思いましたね。どんな生物がいるかということだけではなく、“抜いてみたらこんなものがありました”というのも、この番組の楽しみ方だなと思いました」と振り返る。

 異色のスタイルを誇るバラエティーが誕生した一方で、21年半にわたって放送されたフジテレビの長寿バラエティー「めちゃ×2イケてるッ!」(土曜後7・57)が来春で終了することが発表された。ダウンタウン・松本人志(54)は同局「ワイドナショー」(日曜前10・00)で「今は攻めた企画ができないから、バラエティー番組は大変」と嘆き「昔のような番組制作は時間、金、体力を使うから難しい。尖った番組はほぼ不可能に近い」と指摘。“転換期”を迎えつつあるバラエティー番組だが、淳は「池の水」のヒットに新たな可能性を感じたと語る。

 「『めちゃイケ』も終わることになって“もう尖った番組はできない”という風潮もあるんですけど、僕はアクセルを踏むことだけが尖るのではなく、逆にブレーキを踏むことも尖ることなんだとこの番組によって気付かされました。水を抜くというワンテーマに絞った番組なんて今までになかったですよね。まだまだテレビは尖った面白いものを作れるぞと、テレビ業界に風穴を開けたような気がします。いい風がテレビ業界に吹き始めましたね。2017年は印象深い1年になりました」

 26日に放送される第5弾では初の大阪ロケを敢行した。来年以降に期待される新たな試みについて、淳は「僕は海外セレブたちにぜひ来てほしいですね」と提案。「日本に来ている外来種をハリウッドスターたちがどう思うのか。いつもこっち(日本)の視点ばかりなので、外国人が日本の生き物を見て、外来種をどう捉えるのかは興味がありますね」と語ると、田中は「ウィル・スミスやニコール・キッドマンが池の水を抜いている姿、見てみたいですね」と想像を膨らませていた。

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