米林監督 ジブリ退社後初作品 “古巣”宮崎駿氏は鑑賞せずも「よく頑張った」

[ 2017年6月22日 18:31 ]

映画「メアリと魔女の花」のイベントに出席した米林宏昌監督
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 2014年にスタジオジブリを退社した米林宏昌監督によるアニメーション映画「メアリと魔女の花」(7月8日公開)スペシャルトークイベントが22日、都内で開催。同映画の西村義明プロデューサー(39)は米林監督とともに完成した映画を持ち、古巣であるジブリに赴いたことを振り返り、「宮崎(駿)さん『俺は観ない』って観てくれなかった」と明かした。

 映画はジブリのプロデューサー鈴木敏夫氏と高畑勲監督が鑑賞したといい、鈴木氏からは「ジブリの呪縛から解き放たれるとお前らはこういう映画を作るのか。素直にのびのびといい作品を作ったね」という言葉をかけられ、「ファンタジー映画がそもそも嫌い」という高畑監督からは「好感を持てる映画です。ただ私が好感を持つってことは、この映画は成功は危ないじゃないのか」と心配されたという。

 米林監督は、鑑賞しなかったが宮崎監督から「よく頑張った」という労いの言葉はかけてもらったことを告白し、さらに「(制作進行が)遅れに遅れていたので、『本当にできるのか』とすごく心配してくださった。なので無事に完成を報告できてうれしい」。西村プロデューサーは「ジブリを越えたいとは思っていない。ジブリで学んだことを活かした。ジブリは今作るべき価値のあるものをつくる集団でした。米林監督はこの映画が3作目で、勝負の作品。監督からジブリのふたが外れてやりたいことを全部詰め込んだのではないのか」と自信をみせた。

 同作は「借りぐらしのアリエッティ」(2010年)「思い出のマーニー」(2014年)の米林監督による最新作品。米林監督がスタジオジブリ退社後、初めて挑む作品で、魔女の力を手に入れた少女メアリが繰り広げる冒険ファンタジー。主人公のメアリを杉咲花(19)、メアリとともに旅に出るピーターを神木隆之介(24)が演じている。

 イベントには、杉咲と神木のほか小日向文世(63)、佐藤二朗(48)、遠藤憲一(55)、大竹しのぶ(59)も登壇した。

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