「ひよっこ」ぱるる 女優業に手応え「ない」も…支えは初の朝ドラ喜ぶ祖母

[ 2017年6月17日 05:30 ]

22日から連続テレビ小説「ひよっこ」に登場する島崎遥香(C)NHK
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 昨年大みそかにAKB48を卒業した女優の島崎遥香(23)が今月22日、NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」(月〜土曜前8・00)に初登場する。昨年8月に行われた出演者オーディションに合格し、島崎のための役が新たに追加。有村架純(24)演じるヒロインに“塩対応”をする女の子を演じる。順風満帆に見える女優業だが、本人は「まだ手応えはありません」と演技に自信がない様子。それでも、朝ドラ初出演に祖母が大喜びしていることに発奮。「おばあちゃんがこんなに喜んでくれるなんて。励みにして頑張りたいと思います」と張り切っている。

 東京編の舞台も向島電機から赤坂の洋食店「すずふり亭」に移り、ぱるるの出番が迫ってきた。まずは第70話(22日放送)と第71話(23日放送)に登場する。

 島崎が演じるのは「すずふり亭」の料理長・牧野省吾(佐々木蔵之介)の娘・由香。母親が亡くなったことをきっかけに、わがまま放題になった“跳ねっ返り娘”というキャラクターで、島崎のために新しく脚本に書き加えられた。

 オーディションについて、島崎は「女優さんなら慣れていないといけないのかもしれませんが、私の経験はAKBのオーディションぐらい。オーディションと聞いただけで気持ちにグサッとくるような状況でしたが、それでも『やるっきゃない』と思いました」と回顧。

 合格し「やったー」と喜んだものの「ヒロインの友達役のはずが『友達役っぽくないから』と言われて」と苦笑い。その役を演じる俳優を想定して脚本を書く“当て書き”が行われ「オーディションは猫をかぶっていたつもりだったのに、(脚本の)岡田(惠和)さんにはこういうふうに見抜かれていたんだと思いました」とイタズラっぽい笑顔を見せた。

 初登場シーンで有村と共演。今回のインタビューまでに自身2度目の収録を終え「共演者、スタッフさん、マネージャーさん、誰に対してでも、こんなに良い人がいるんだと思いました。本当に…夢に描いたような人」と有村の印象を話した。

 AKB時代の自身の代名詞“塩対応”キャラの由香には「(自分も)心では本当はこう思っているのに、強く言ってしまったり」と親近感を覚える部分も。しかし、演じるにあたっては「すごく難しいです。きついセリフをきつくお芝居したら『きつすぎるんじゃないか』と弱めてみたり。でも言葉と言い回しの部分で、由香の中にある優しさが見えてはいけない。(台本の)文章ではすごく弱いのに、強く見せないといけない」と演技の難しさを実感。「起伏のあるキャラで、つかみどころがありません。最初は『なんなんだ、この子』と思いました。最後までこのままなのか、いつか心根からの言葉を発信する時が来るのか。自分自身も楽しみです」とドラマの中での由香の成長にも期待を寄せた。

 AKB時代には日本テレビ「マジすか学園」シリーズ、最近も同局「ゆとりですがなにか」(昨年4月期)やAKB卒業後初のドラマとなった同局「スーパーサラリーマン左江内氏」(今年1月期)など多くの作品に出演し、話題に。女優としての評価も高いが「手応えはないです。まだ(演技が)おもしろいと思えるレベルまで達していないので、後悔と反省の繰り返し。『ここができた。よっしゃ!』と思ったことは今まで一度もありません」と自己採点は厳しい。「『ひよっこ』は特に難しくて…。覚えているはずなのに、セリフがつっかえたり」と悪戦苦闘している。

 それでも、支えになっているのは朝ドラ出演を大喜びしてくれた祖母の存在だという。「いつでも(番組に出演すれば)喜んでくれていたんですが、今回は『お友達に自慢しちゃったよ。いつか朝ドラに出ることを夢に見ていたのよ』と喜び具合が全然違って。おばあちゃんがこんなに喜んでくれるなんて…生きている間に出られてよかった。励みにして頑張りたいと思います」と好演を誓った。

 「将来、朝ドラのヒロインを演じてみたい?」という質問には「(自分は)ヒロインという感じではないですよ」と苦笑い。それでも「朝ドラだからとか、どの枠だからとか、そういうことで出たいという気持ちはありません。今回だったら、岡田さんが私にチャンスを与えてくださったので心から出てみたいと思いましたし、どんな作品であっても出たいと思う作品なら、オーディションを受けていきたいです」。一歩ずつ女優の階段を上っていく。

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2017年6月17日のニュース