「コールドケース」日本版の評価 海外ドラマリメークはさじ加減がカギ

[ 2016年10月29日 10:50 ]

ドラマ「コールドケース」の完成披露試写に出席した吉田羊(左)と永山絢斗
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 WOWOW開局25周年記念ドラマ「連続ドラマW コールドケース~真実の扉~」がスタート、29日に第2話が放映される。

 米CBSで全7シーズンが放送されものを下敷きに、国外制作では世界初となる作品。過去の未解決事件=コールドケースを捜査する刑事ものとしてのスリルと、事件当時の流行歌をBGMに使用するという仕掛けで、“本家”の面白さがそのまま踏襲されている。

 主演は1月期のドラマ「ナオミとカナコ」(フジテレビ)や、現在放送中の「真田丸」(NHK)、「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」(フジテレビ)など、話題作に次々と出演する吉田羊。連続ドラマは初主演だ。

 地上波で人気の謎解きドラマは個性的な主人公を軸に謎を解いていく作品が多いが、吉田演じる主人公・百合は、主張し過ぎないドラマに溶け込むキャラクターで、脇を固める永山絢斗、滝藤賢一、光石研、三浦友和ら人間味あふれる仲間たちと地道に捜査を行なってくスタイルが新鮮だ。

 22日に放映された日本版「コールドケース」について、22日放映の第1話後の視聴者の反応は良かった。データニュース社(東京)が行なっている、WOWOW加入者を対象とした「WOWOWウォッチャー」(対象1000人)に寄せられた声を拾ってみると「日本版はアメリカ版と少し違うが、吉田さんが役柄に合っていて素敵」(63歳女性)、「アメリカのドラマの流れと同じ流れで見やすかった」」(40歳男性)、「オリジナルのドラマ作りをよく踏襲していて、面白かった」(50歳男性)。

「海外版は見たことがありませんが、映像もキャストも音楽も素晴らしかったです。海外版を見てみたくなりました」(55歳女性)などと、“初心者”にも好評。初回満足度も3・80(5段階評価)と高満足度の基準3・7を上回った。これは地上波の秋ドラマとの比較で初回満足度トップだった「ドクターX」(3・99)に次ぐ高数値となっている。

 今期は「ラストコップ」(日本テレビ)や「スニッファー 嗅覚捜査官」(NHK)など、こちらも海外作品をリメークした刑事ドラマがラインナップされており、それぞれが全く異なる趣を放っている。原作の良さをどこまで踏襲できるのかと同時に、和風の味付けがどの程度されるのか、さじ加減がカギを握る。

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2016年10月29日のニュース