佐久間良子、元夫と再会かなわず…平幹二朗さん急死広がる悲しみ

[ 2016年10月25日 05:30 ]

01年5月、舞台製作発表で元妻の佐久間良子と腕を組む平幹二朗さん
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 俳優の平幹二朗さん(享年82)が自宅の浴槽で亡くなっているのが発見されてから一夜明けた24日、元夫人で女優の佐久間良子(77)が取材に応じ「日本を代表する俳優。尊敬すべき存在だった」と肩を落とした。80年代に離婚騒動で世間の注目を集めた2人。10年以上も連絡を取っていなかったが、2人の長男で俳優の平岳大(42)が12月に予定している結婚式で対面する可能性があったという。また、岳大も偉大な父へ感謝の言葉を贈った。

 電話取材に応じた佐久間は「日本を代表する俳優。とても惜しい方です」と突然の死を悼んだ。23日夜に岳大からの連絡で悲報を知り、大きなショックを受けた。

 平さんとは70年に結婚し、84年に離婚。良好な関係だったのは初めだけで、以後は仮面夫婦を続けていた。平さんに“男の噂”が、佐久間にも不倫疑惑が浮上するなど、ワイドショーを騒がせた夫婦だった。「2人とも仕事で忙しかった」と当時を振り返りながら、「とても立派な俳優だった。芝居の勉強の仕方も凄いし、尊敬すべき存在でした」と称えた。

 02年の舞台「鹿鳴館」で共演し、久々に再会。04年にも共演した。だが、その後に連絡を取り合うような関係にはならず、「鹿鳴館の頃から一度もお会いしてない。プライベートでお話しすることもなかった」という。近況は岳大など人づてに聞くのみだった。

 ただ、12年ぶりに再会する可能性があった。7月に結婚した岳大が12月に挙式する準備を進めており、「そこでお会いすることになると思っていました」と明かした。それを前に、平さんは急に旅立ってしまった。「お忙しくされているとは聞いていましたが、体のどこが悪いとかは全く聞いてなかったので…」と驚きを隠さなかった。

 文書でコメントした岳大は、22日から平さんと連絡が取れなかったため翌23日夜に自宅を訪れ、「浴槽で穏やかに眠っている父を見つけました」と明かした。自ら119番通報し、警視庁北沢署員が駆け付けたが心肺停止状態だった。死因は不明。一人暮らしで、事件性はないとみられている。20年前に肺がんの手術を受けているものの、所属事務所は「持病はなく健康だった」と話した。

 佐久間に育てられた岳大は「子供の頃、長い間、父と会わないでいる時間がありました」と文書につづった。転機は会社員だった27歳の時。「俳優になりたい」と父親に打ち明けた。平さんは「僕が育てなければ」と演出家にレッスンを頼み込み、自身が演出する公演に出演させた。

 二人三脚で切り開いた役者道。岳大は「私が俳優になってからは、その失われた時間を取り戻すように、先輩として、演技の師として、そして父として濃密な時間を過ごすことができました」と感謝の思いをつづった。この日も平さんの自宅を訪れたが、ショックの大きさからか報道陣に対応することはなかった。

 ◇平幹二朗さん葬儀日程

 【通夜】27日午後6時

 【葬儀・告別式】28日午前11時

 【場所】東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所=(電)03(3401)3653

 【喪主】長男岳大(たけひろ)氏

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